DBMoto v9.0以降では、Oracleの差分レプリケーションを、DBMoto独自の機能であるLog Server Agent (LSA)を使用して実施することが可能です。
Log Server AgentはLog Serverと呼ばれるWindowsサービスから実行するサーバーアプリケーションを使用し、レプリケーションを実施するモードです。Oracleのログマイナーを使用し、単一の接続で全てのレプリケーションの変更点を読み取ります。読み取った変更点はDBMoto独自の形式のバイナリログとして指定したフォルダに保存し、DBMotoは保存したバイナリログからレプリケーションを実行します。従来のLog Readerを使用する方式と比較して、Log Server Agentはバイナリログを保存する領域が必要となりますが、データベースへの接続数が最適化されることにより、効率的なレプリケーションを実現できます。
Log Server Agentを使用するには以下の要件を満たす必要があります。
<DBMoto>
・DBMoro ver9.o以降
<Oracle DB>
・Oracle11g、Oracle12c
・サプリメンタルロギングが有効になっている(DBMotoの設定画面から有効にできます)
・アーカイブログモードが有効になっている
<Log Server Agent 使用領域>
・バイナリログや格納情報を保存する領域
※DBMOTO Data Replicatorサービス、Log Serverサービスが接続できる必要があります。
以下、実際の手順です。
1.DBMotoをインストールしたマシンから接続できるパスに、下記フォルダを新規に作成します。
・ログフォルダ : Log Serverによって書き込まれるバイナリログファイルを保存するフォルダです。
・ログサーバフォルダ :DBへの接続やログを格納するフォルダの情報を保存するフォルダです。
2.DBMotoを起動し、ソースDB接続作成ウィザードを開きます。
通常のセットアップ時と同様に、”接続文字列を設定”画面でOracle DBの接続情報を入力します。
3.“セットアップ情報”画面で、トランザクションを使用の欄で”Log Server Agent”を選択し、1で作成したフォルダを指定します。”接頭語”項目に適当な文字を入力します。(接頭語はバイナリログファイル名に含まれます)
Oracle12Cのマルチテナントを使用している場合は、”Useログコンテナ”の欄にCDBへの接続情報を入力します。
その後”確認”を押し、”インストール”ボタンをクリックします。
※サプリメンタルロギングが有効になっていない場合は、インストールボタンを押下時に自動的に有効になります。
4.接続ウィザードを完了し、DBMoto画面の左側にあるメタデータエクスプローラーから作成したOracle DBを右クリックしプロパティを選択します。
5.“トランザクションの種類”を選択し、セットアップ情報画面の開始をクリックし、Log Serverを開始させます。
6.DBMoto画面からターゲットDB、レプリケーションを作成し、DBMoto Data Replicatorを起動することでLog Server Agentを用いた差分レプリケーションを実行できます。
*DBMoto Ver9.5ではLog Server AgentをIBM i (AS/400), MS SQLServerでもサポート予定です。
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