エンタープライズ・レベルの企業は、Oracleプラットフォームをミッション・クリティカルなアプリケーションで使用しています。昨今、このOracleプラットフォームをVMwareおよびHyper-V環境で運用されることが多くなりました。その仮想化されたOracleデータベースのバックアップ・リストア手法を紹介します。
Oracle へのVeeam の統合
Veeam Backup & Replicationは、仮想化したOracleプラットフォームへの機能追加として使用できます。エラーや障害が発生した場合に、Oracleデータベースをできる限り早く復元することができます。Veeam Backup & Replicationは独自のOracleバックアップ・ソリューションとして、またはRMANや他のバックアップ・ソフトウェアを用いた既存のバックアップ・プロセスへの機能拡張として使用できます。またVeeam Backup & Replicationは、インスタントVMリカバリやVeeam Explorer for Storage Snapshotsによるスナップショット・ベースのリストア(復旧)など、複数の高速リカバリ機能をOracleプラットフォームに提供します。
システム要件: Veeam Backup & ReplicationでOracleの可用性を有効にするには、WindowsまたはLinuxベースのVM上で稼働するOracle Version 11G、12CとVeeam Backup & Replication v9以上が必要です。
Oracleバックアップのベスト・プラクティス
Veeam Backup & Replicationはブロック単位のイメージ・バックアップを作成し、その内容に関係なくVM全体をコピーとして保護します。バックアップの効率とスピードは、VMwareとHyper-Vの両方の環境で変更ブロック追跡(CBT)技術を使用することで改善します。CBTを使用することでVeeamは変更されたデータ・ブロックのデータをすべてのバックアップ・ジョブで取得できます。処理されるのは変更されたデータのみで、バックアップ・ジョブは、データベース自体の一貫性のあるフル・バックアップとなります。それは、リストア・ポイントにはデータベース自体を含むフルVMの復元が可能なイメージが含まれるためです。
Oracleの場合、Veeam Backup & Replicationは、データベースが存在する環境変数を自動的に分析し、それらをバックアップ・モードへシフトします。バックアップ・ジョブは、VMスナップショットを取得するために数秒間係り、のちに(数秒後に)DB上でバックアップ・モードを開放します。スナップショットは、実際のバックアップを作成するために使用されます。
さらに、ストレージ・スナップショットを使用する場合は、VMwareの負荷を軽減し、VMwareのスナップショット処理の最適化、高速リストアに使用できるため、より頻繁にバックアップを作成できるようになります。オプションとして、クラッシュ・コンシステント(整合性)のストレージ・スナップショットを短い実行間隔で作成できます。クラッシュ・コンシステントの処理により、VMデータはあらゆるハード・ディスクから同じ時点で保護され、リストア中にOracleと互換性が維持されます。
イメージレベルのバックアップとともに、Oracle Archive Logバックアップを必要な頻度で実行し、障害時のデータ損失を最小限に抑え、任意の時点への復元または任意のトランザクションの復元が可能になります。
Oracleリストア・ベスト・プラクティス
Veeam Backup & Replicationでは、Oracleデータベースを復元するオプションを選択できます。イメージレベルのバックアップまたはストレージ・スナップショットからの復元が可能です。また、インスタントVMリカバリは、サーバー全体をわずか数分時間で起動、またはきめ細かくファイルをリストアするために使用されます。
そして Veeam Explorer for Oracle リストア・ウィザードを使用すると、Archive Logsバックアップと組み合わせて、イメージレベルのバックアップから任意の時点または任意のトランザクションへデータベースをリストアできます。これは、状況に応じて柔軟に決定できます。
何にもましてストレージ・スナップショットからインスタントVMリカバリやVeeam Explorerを使用すると、システム障害時に短時間でアプリケーションをリストアできます。
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