Veeam Backup & Replication システム要件の考え方


2024/6/25 システム要件を最新版の内容へ改訂

Veeam Backup & Replicationのシステム要件は、データ保護するための構成によって考慮すべき内容が異なります。構成は大きく分けるとVeeamインストールサーバのみを利用する最小構成と、プロキシやリポジトリを使用する分散構成があります。

最小構成をとる際は、VeeamをインストールするWindowsマシンのみでハイパーバイザー上のVMのデータ保護を実施します。この場合は、Veeamインストールサーバ自身が実際のデータ取得を行い、ローカルやCIFSストレージにデータ書き込みを実施します。

メリット : VeeamをインストールするためのWindowsマシンのみでデータ保護が可能
デメリット : Veeamインストールサーバは後述のプロキシ、リポジトリの要件も含めて考慮する必要がある。データの取得経路が単一(Veeamサーバ経由)

分散構成をとる際は、Veeamインストール先でジョブの設定や、データ保護の命令を行う管理サーバ、重複排除、圧縮といった実際のデータ処理を行うプロキシサーバ、バックアップファイル保存先となるリポジトリサーバ、の3つのサーバに役割を分散させデータ保護を実施します。この場合は、Veeamインストールサーバは管理や命令に徹し、プロキシサーバが実データを取得、転送し、リポジトリサーバがデータ書き込みを実施します。

メリット : Veeamインストールサーバの負荷分散、プロキシに処理を委託することでVeeamサーバを介さず実データの取得が可能
デメリット : プロキシやリポジトリ用のサーバを用意する必要がある

もちろんプロキシやリポジトリを同一サーバで使用することや、逆に複数台用意することも可能です。要件に併せてどのような構成を組むかを決定します。エンタープライズな環境であれば柔軟に対応可能な分散構成を推奨します。その他Webブラウザから管理、監視することができるVeeam Enterprise Managerを使用する際は、Enterprise Manager (EM) サーバも構成します。また、リポジトリ(保存先)をCIFS接続のNASストレージとして構成する際は、バックアップデータを書き込むためのゲートウェイサーバがリポジトリサーバの役割となります。

各サーバのベースとなる要件をまとめたものが下記の表です。ただし、これはあくまでベースとなる要件なため、実際は同時稼働しているジョブ数、データ処理をするプロキシの並列タスク数によって、必要リソースが追加される点にご注意ください。詳細なシステム要件要件に関しては弊社ブログに記載しています。

Veeam要件 CPU メモリ ディスク ネットワーク
Veeamバックアップサーバ 4コア 4GB 100GB オンサイト1Gbps LAN
オフサイト1Mbps WAN
プロキシサーバ 2コア 2GB 750MB(Windows)
400MB(Linux)
オンサイト1Gbps LAN
オフサイト1Mbps WAN
リポジトリサーバ タスク数
に依存
4GB バックアップ容量 オンサイト1Gbps LAN
オフサイト1Mbps WAN
Enterprise Managerサーバ 2コア 4GB 2GB 1Mbps

構成例を元にした必要スペックの詳細はこちらをご参考ください。

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