Veeam Backup & Replication v11新機能予定:ローカライズ、UIの改善


前回のブログから引き続き、 Veeam Live 2020 で紹介されたVeeam Backup & Replication v11で搭載予定の新機能を紹介していきます。
※あくまでも実装予定機能となるため、場合によっては実装時期が延期されることがございます。
※2020/10/25現在の情報となります、最新情報については随時アップデートしていきます。

今回はUIや設定の改善、新機能について、以下をご紹介します。細かい新機能とはなっていますが、既存ユーザ様からの要望が多かった部分でもあり、v11からはより便利に、簡単に、ご利用いただけるようになります。

Veeam Backup Enterprise Manager (Web UI)のローカライズ

業界標準のGetTextローカライゼーションがEnterprise Managerに追加されます。これにより、ブラウザ等の翻訳機能を利用しなくとも、Web UIでVeeam Backupを利用する際には、日本語等の各言語での表示が可能となります。

ローカル管理者権限 なしでの、 Veeam Backup & Replication コンソールの利用

今まで、Veeam Backup & Replicationのコンソールを起動するためには、コンソールを実行するWindowsマシンのローカル管理者権限でのログインが必要でした。このため、Veeamコンソール上での操作権限を指定できるにも関わらず、Windowsへのログインにはローカル管理者が必要になり、お客様のポリシーを満たすことが難しいといったケースもありました。

v11からは、 ログインユーザにローカル管理者の権限がなくてもVeeamコンソールを起動でき、バックアップジョブの実行状態を確認するのみの権限(Veeam Backup Viwer)を割り当てたユーザなどにローカル管理者の権限を割り当てずとも利用いただけるようになる予定です。

※ローカルでバックアップ内の仮想ディスクをマウントする必要のある操作(ファイルレベルリストア時のローカルへのコピーやVeeam Explorer機能)ではv11でもローカル管理者権限を必要とします。

高優先度ジョブの指定

Veeamではジョブに複数のVMを登録でき、それをVMタスクとして処理していきます。このVMタスクの優先度は、ジョブが実行された順番で決定されており、いままでは一部のVMタスクが長時間となった場合、後から実行されたジョブのVMタスクはリソースに空きが発生するまで待機する必要がありました。

実際には並列で処理が可能なため、もう少し話が複雑ですが、簡単にするため同時実行数を1に設定し、シーケンシャルな処理にした場合、下記のようになります。

しかし、これでは優先度の高い、VMをジョブBでバックアップする際に、開始時間からVMタスクを実行させるようにするにはジョブAで強制停止する時間帯を設定するなど手間がありました。

v11では、このようなVMタスクをできるだけ開始時間から処理するための高優先度フラグをジョブに指定できます。このフラグが設定されているジョブが開始された際のは下記のように現在実行中のVMタスクが完了し、空きリソースが発生すると、そのジョブ内のVMタスクを実行するように構成できるようになる予定です。

vSphereタグのAND条件指定

現在でもVeeamではvSphereタグを保護対象VMの指定に利用できます。しかし、これはORでの指定であり、いずれかのvSphereタグを割り当てられているVMを対象とする設定です。このため、スケジュール等のポリシーが多い場合にはポリシーの数だけタグを作成する必要がありました。

v11からはこの指定にANDでの複数の条件に一致した場合のみ、保護対象とするよう設定が可能になります。したがって、以下のように単純なポリシーのタグを作成し、VMに割り当てることで、自動的に、それを適切に処理するよう構成されたジョブの対象とするような設定を簡単に実施できるようになる予定です。

カスタムビューの作成

ジョブの一覧を確認する際に、現在は元々組み込まれているジョブの種類(Backup, Replication, Backup Copyなど)ごとのビューでしか分類が行えません。検索機能はあるため、これである程度、絞り込みは行えますが毎回実施することは手間でした。

v11からはワークロードの種類、ジョブの種類、最終実行結果、現在のステータス、高優先度設定の有無、何日間実行されていないか、ジョブ名に含まれるキーワードで絞込が可能になる予定です。

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