復旧機能まとめ[Veeam Backup & Replication v11]


バージョンアップごとに新機能や新規プラットフォーム対応により、リストア手法も増加しています。そんなVeeamのリストア手法をまとめたインフォグラフィックが公開されていましたので、今回は日本語で簡単にまとめとして紹介します。

全般

メインとなる仮想マシンのバックアップとレプリケーションにより提供されるリストア機能です。

  • ファイルレベルリカバリ(Windows )
  • ファイルレベルリカバリ(マルチOS)

バックアップや複製VMからゲストOSファイルをリストア可能です。

  • V2V変換 vSphere/Hyper-V間
  • フルVMリストア
  • クィックロールバック

バックアップからVMとしてリストアする際の機能です。VMware仮想マシンをHyper-V環境にリストアすることやその逆にも対応しています。

  • マルチVMインスタントリカバリ
  • インスタントVMディスクリカバリ
  • インスタントファーストクラスディスクリカバリ
  • インスタントDBリカバリ
  • データ統合API

全データを転送するのではなく、バックアップ内のVMや一部の仮想ディスク、DBデータといったデータを参照可能な状態に公開し、それをリストア先にマウントし、起動することで、バックアップからの復旧であってもRTOを大幅に削減可能です。

また、APIからバックアップ内のデータを公開し、データ分析等のサードパーティ製品で利用することも可能です。

  • VM構成ファイルのリストア
  • VM 仮想ディスクリストア

バックアップからVM全体をリストアするのではなく、vmxなどの一部の構成ファイルや仮想ディスクのみをリストアすることも可能です。

  • ステージリストア
  • U-AIRリストア

Veeamから自動構成したステージングのネットワークの環境へVMをインスタントリカバリ、必要なデータのみ取り出すことや、 本番ネットワークへのリストア前に、検証や不要な情報を削除し、本番環境に復旧できます。

  • セキュアリストア

リストア前にウィルススキャンを実施し、感染していないことを確認した上でのリストアが可能です。

  • 複製VMからのリストア
  • 複製VMへのフェイルオーバー
  • バックアップからのレプリケーション

エージェント

エージェントベースのバックアップが可能なVeeam Agent製品との統合により提供される機能です。

  • Windows用エージェント
  • Linux用エージェント
  • Mac用エージェント

対応しているエージェントです。

  • P2V変換:vSphere/Hyper-V VMとしてインスタントリカバリ
  • 仮想ディスクとしてのエクスポート

物理マシンのバックアップであっても、vSphere/Hyper-Vといった仮想マシンとして変換し、インスタントリカバリ、仮想環境に復旧できます。

また、一部のボリュームを仮想ディスクとしてエクスポートすることも可能です。

  • ファイル/フォルダ/ボリューム

一部のボリュームや対象OS内のファイル、フォルダ単位でのリストアにも対応してます。

  • P2C変換

AWSのAmazon EC2、MicrosoftのAzure VMとしてリストアすることも可能です。

  • アプリケーションレベルリストア

Veeam Explorerを用いて、対応している各種アプリケーションのアイテム単位でリストア可能です。

ネットワーク共有(NAS)

v10から追加されたNASバックアップからのリストア手法です。

  • ファイル共有全体のリストア
  • ポイントインタイムへのロールバック
  • ファイル/フォルダのリストア
  • 権限とセキュリティ属性のリストア

全体を特定時点の状態へリストアする際に、ロールバックアップという形式で、変更や削除されたファイルのみを戻すことも可能です。

  • インスタント共有公開

リストアでなく、NASバックアップ内のファイルを読み取り専用で公開することも可能です。

Backup Enterprise Manager

VeeamはWindowsのGUI以外にも、Enterprise ManagerというWeb GUIも提供しており、こちらの場合、細かい設定等は行えず、全機能が利用できるわけではございませんが、日本語化も可能で、インフラストラクチャ等に詳しくないユーザでも簡単に利用できるシンプルなUIを提供しています。

  • 1クリックVM/ファイルリストア
  • 仮想ディスクリストア
  • vCDインフラストラクチャのリストア

シンプルなVM、ゲストOSファイルのリストア機能を提供します。

  • フェイルオーバ計画を起動

レプリケーションで作成された複製VMへのフェイルオーバ計画(起動順番、ブート待ち)を実行できます。

  • Exchangeアイテムリストア
  • SQL Server/Oracle DBリストア

一部アプリケーションのアイテムリストアにも対応しています。

  • セルフサービスリストアポータル

参照可能な範囲を制限した、セルフサービス用のポータルでリストアを実施できます。

  • RESTful APIを介したリストア

RESTful APIによるWeb GUIで実施可能な操作を実行でき、自身のポータルサイト等への組み込みも可能です。

vCloud Director

VeeamはvCloud Directorを意識したバックアップ、リストアに対応しています。

  • vApp/vSphere内へのインスタントVMリカバリ
  • vApp/vSphere内への フルVMリストア
  • vCloud vAppリストア
  • vCDへのリンククローンVM

テープ

Veeamはテープへのアーカイブに対応しており、そこから直接、仮想環境へもリストア可能です。

  • インフラストラクチャへのフルVMリストア
  • テープからファイルリストア
  • テープからバックアップリストア
  • テナントリストア

展開

GUIではなく、PowerShellからのリストアやVeeamをインストールしなくとも利用可能な単体のexeでのバックアップファイルの展開なども提供しています。

  • PowerShellでのリストア
  • 展開(Extract)ユーティリティ
  • ファイルリストア監査
  • ユーザコンテキストでリストア

クラウド

Veeam Backup & Replicationで取得したVMのバックアップをクラウドへリストアすることや、オブジェクトストレージへアーカイブしたバックアップからのリストア、Veeam Backup for AWS/Azureなどクラウド環境をバックアップしたデータを保管している「外部」リポジトリから仮想環境へリストアするなど、ハイブリッドクラウドな環境でも活用いただけます。

  • オブジェクトストレージからのリストア
  • Azure VM/Amazon EC2へのリストア
  • 「外部」リポジトリを介したC2V変換
  • サイトの一部/全体のフェイルオーバ
  • 「削除済み」VCCバックアップからのリストア
  • VCCプロバイダーからのリストア

Explorer for Storage Snapshots

VMware環境のデータストアとして使用しているストレージと連携し、ストレージのスナップショットからも各種リストアが可能です。

  • ゲストファイル(Windows/マルチOS)
  • インスタントVM/ディスクリカバリ
  • SQL Server/Oracle DBリストア
  • Exchange/ SharePoint/Active Directoryアイテムリストア

Veeam Explorers

Veeam Explorerという専用のGUIを用いて、以下のようなアプリケーションのアイテムを利用可能です。

Active Directory

  • コンテナ/オブジェクトのエクスポート
  • 削除済みコンテナ/オブジェクトのリストア
  • 変更されたコンテナ/オブジェクトのリストア
  • システムオブジェクト/GPOのリストア

Exchange

  • データの保存
  • データの送信
  • フォルダ/アイテム/メールボックスのリストア
  • PSTファイルへのエクスポート

Teams

  • ファイル/ZIPでの保存
  • 投稿/ファイルの送信
  • チーム/チャネル/タブ/投稿/ファイルのリストア
  • 投稿のエクスポート

SharePoint

  • ライブラリ/ドキュメントの保存
  • ライブラリ/ドキュメントの送信
  • ライブラリ/リスト/ドキュメント/サイトのリストア
  • ライブラリのエクスポート

OneDrive for Buisiness

  • フォルダ/ドキュメントの保存
  • ドキュメントの送信
  • フォルダ/ドキュメントのリストア
  • 同一または異なるユーザへのデータコピー

Oracle

  • 最新のポイントへのリストア
  • 特定のポイントインタイムへのリストア
  • 特定のトランザクションへのリストア
  • Oracle RMANバックアップからのリストア

SQL Server

  • 最新のポイントへのリストア
  • 特定の時間/トランザクションへのリストア
  • DBスキーマのリストア/エクスポート
  • 最新またはポイントインタイム状態のエクスポート
  • 最新またはポイントインタイム状態の公開
  • MDF/BAKとしてのエクスポート

このように多様なリストアに対応しているVeeam、気になる機能などありましたら是非お問い合わせください。

関連トピックス

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

 

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください