毎年恒例で開催されているVeeamON。今年はVeeamON 2022としてラスベガスとバーチャル(オンライン)での開催となり、日本時間ですと、本日5月17~5月19日まで様々なセッションが行われる予定となっております。
今回はメインとなるテクノロジのジェネラルセッションを紹介します。
VeeamON 2022 Technology General Session
- Veeam Backup for Microsoft 365 v6
- Veeam Disaster Recovery Orchestrator
- Veeam Backup & Replication v12
- kasten K10との統合、連携
- Veeam Backup for Salesforce
目次
導入
まず、CTOであるDanny Allanから、Veeam全体の振り返りとこれからの方針が語られました。主な焦点はやはり、ランサムウェア対策であり、次期リリース予定のVeeam Backup & Replication v12では”immutability everywhere”「どこでも不変性」でランサムウェアからの保護と復旧とを提供していくと述べていました。
Veeam Backup for Microsoft 365 v6
より具体的な紹介としては、すでにリリース済みのVeeam Backup for Microsoft 365 v6の紹介が行われました。v6でメインで追加された機能としては、セルフサービスでのリストア機能です。WebのポータルにMicrosoft 365の認証情報でログインし、自身のメール等のみのリストアを行うことや、任意のユーザをリストアオペレータとして割り当て、指定したユーザのリストアを実施できるように構成できます。
Veeam ONE v12
仮想環境やVeeam Backupでの保護環境のモニタリングとレポートが可能な、Veeam ONEに関しても紹介されました。
これに関しては下記でより詳しいセッションを紹介していますので、そちらもご参照ください。
Veeam Disaster Recovery Orchestrator
災害やランサムウェアから復旧を行うための、ドキュメントの作成や更新、スクリプトを組み合わせたテストや復旧、それによるRPO/RTOの実現を簡単にするVeeam Disaster Recovery Orchestratorも紹介されました。
これも同様に下記でより詳しいセッションを紹介していますので、そちらもご参照ください。
Veeam Backup & Replication v12
そしてメインとなる次期リリース予定のVeeam Backup & Replication v12の紹介です。ここで紹介している以外にも機能追加を予定しており、概要は下記でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
VeeamサービスプロバイダへのVeeam CDPレプリケーション
Veeamでは通常のスナップショットベースのレプリケーションとRPOを数秒にできるTier-1アプリケーション向けのCDPレプリケーション、2種類を提供しています。このCDPレプリケーションをVeeamを構成しているサービスプロバイダの仮想環境に対してより簡単に実装できるようになります。
オブジェクトストレージへのダイレクトバックアップ
今までは一旦ディスクのリポジトリに保存したバックアップをオブジェクトストレージにコピーまたは移動することしかできませんでしたが、v12ではオブジェクトストレージへダイレクトにバックアップが可能となる予定です。
ただどのケースでも基本的には同じサイト内(オンプレのバックアップには、オンプレに構成したS3互換オブジェクトストレージ、AWS上のEC2インスタンスのエージェントバックアップにはAWS S3)のオブジェクトストレージを指定いましたので、ネットワーク的に遠い場所にあるオブジェクトストレージへの1次バックアップにはなんらかのプラクティスがあるのかもしれません。
この辺りは、より詳細な情報が公開され次第、展開していきます。
2段階認証
Veeamのコンソールへアクセスする際に、今まではインストールしたマシンのユーザ認証情報でログインしていましたが、v12からはそれに2段階認証を追加できるようです。
これにより、よりセキュアにVeeamへアクセスできるようになり、万が一、認証情報が流出してもVeeamコンソールへのアクセスを防ぎ、バックアップを保護できます。
kasten K10との統合、連携
Kubernetes環境のデータ保護を提供しているkasten K10、現状のv11aでもVeeamリポジトリをバックアップ先として利用できますが、v12ではより統合が進む予定です。Veeamにkasten k10を登録し、Veeamコンソールからkasten K10 のポリシー開始、実行された履歴を確認、取得されているバックアップを確認できるようになる予定です(一部操作(ポリシーの編集やリストアの実行)では自動的にkasten K10のWebコンソールが開く仕様)。
Veeam Backup for Salesforce
新たに追加される予定のSalesforceのバックアップ製品の紹介です。スクリーンショットにあるようにWeb UIで提供され、Veeam Backup for AWSなどと似たような雰囲気になるようです。ポリシーでバックアップを構成し、レコードやフィールド、ファイル、メタデータといったリストアに対応するようです。
このように、各種新機能や新製品が予定されているVeeam、今後とも注目いただければ幸いです。
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