新たに、Veeam製品として追加された、Veeam Backup for Salesforceでは操作ミスなどの人的エラーや、統合の問題などで発生する、Salesforce 上のデータやメタデータのデータ消失を排除します。
Salesforce は世界で最も利用されているCRMの1つであり、高度な機能、カスタマイズ性を提供していますが、それに伴い、複数の管理者による操作や、データの大量インポートなどによる操作、サードパーティ製品との統合時の問題などで一部のデータが破損または削除されてしまうなど、復旧や再構成が必要になるケースも多々あります。
Veeam Backup for Salesforceを使用し、バックアップを取得しておけば、上記のような問題もリストアにより簡単に解決できます。
今回はこのVeeam Backup for Salesforceの導入から、バックアップ、リストアと一連の機能をご紹介します。
導入
Veeam Backup for Salesforceは今までの多くのWindowsにインストールするVeeam製品とは異なり、以下のLinux OSにのみインストールできます。
- CentOS 7 (centos-release-7-9.2009.1.el7.centos.x86_64以降)
- RedHat Linux 7, 8
- Oracle Linux 7, 8
そして、以下のようなアーキテクチャで動作し、SalesforceのデータはPostgreSQLデータベースに、Salesforce上にアップされているドキュメントなどのファイルはVeeam Backup for Salesforceサーバのローカルに保存されます。
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インストール自体はとても簡単です。下記のようにインストール用のスクリプトを実行するとインストールが行えます。
sudo curl https://repository.veeam.com/yum/el/vbsf-install-script.sh --output ./vbsf-install-script.sh sudo sh ./vbsf-install-script.sh
そして、インストール後は初期設定用のWeb UIが立ち上がりますので、そこにアクセスし、構成を進めていけば完了です。
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※Salesforceへの接続には接続アプリケーションのConsumer KeyとConsumer Secretが必要になります。
詳しくは、こちらの情報局記事をご参照ください。
バックアップ
初期構成時に指定した、PostgreSQLデータベースに対してのバックアップはすでに構成済みの状態ですので、追加の設定を行わなくともバックアップは取得できます。
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ただ、このポリシーのファイルバックアップをデフォルトでは有効になっていないため、行う場合にはEditからFilseステップでファイルのバックアップを有効化する必要があります。
また、ジョブ設定ではバックアップ対象ごとのスケジュール設定や除外設定、保持期間設定なども可能です。詳細はこちらの情報局記事をご参照ください。
加えて、ステータスをクリックするとバックアップ処理の詳細を確認でき、ここでエラー等の確認も行えます。
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失敗時などのアラートはメール通知またはSlackアラートに対応しています。
リストア
リストアは以下の4種類から実施できます。
- レコード
- フィールド値
- ファイル
- メタデータ
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レコード
これはわかりやすく、Salseforce上の各レコード(行)をリストアするイメージです。

以下のように対応するレコードをバックアップから参照してリストアできます。

必要に応じて、その行に添付されていたファイルやその行に関連する項目(階層)までリストアするかといった点や、リストア時に、既存レコード上書きするのか、NULL値の部分も上書きするのか、フィールドの値のカスタマイズやフィールドのマッピング、自動化での動作オフにするかなど細かい部分まで設定できます。
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フィールド
各レコード内の特定のフィールドを指定してリストアできます。

ファイル
添付やアップロードされたファイルのみをリストアすることもできます。

メタデータ
メタデータは組織の構成に関する設定等をリストアできます。


詳しくはVeeam情報局の記事もご参照ください。
「Salesforce」のバックアップって必要?今すぐVeeamでCRMに最適な保護をはじめよう!
まとめ
このように簡単に導入できて、Salesforceのデータを保護、復旧できるものとなっています。Salesforceにデータを大量インポートしたら、既存のデータが…サードパーティの製品と連携させたら、構成が…など困った自体になる前に、Veeamを検討してみませんか?
ご興味ございましたら下記までお問い合わせください。
https://www.climb.co.jp/soft/veeam/contact/
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Veeam Backup for Salesforce 導入編:
https://www.climb.co.jp/veeam_portal/knowledge-base-19009
[ブログ]SOQLを使ったSalesforceデータのレポート作成
https://www.climb.co.jp/blog_espress/archives/2595