5月23、24日にアメリカ、マイアミで開催されているVeeamON 2023、今年は現地で参加しており、仮想や物理、クラウドのデータ保護を提供するVeeamの最新情報を紹介していきます。
前半は現在の動向であったり、ユーザと対談であったりが紹介されていましたが、後半は技術的な今後の新機能動向が紹介されていましたので、そちらを中心に紹介していきます。
Kasten K10 v6
Kuberrnetes環境のアプリケーション保護ソリューションであるKasten K10ではVMware Tanzu環境でKubernetesアプリケーションのバックアップをVeeamリポジトリに保存できます。v6ではこの連携がより進み、K10コンソールからインスタントリカバリ(FCD)を実施、アプリケーションをバックアップから直接復旧できます。そしてVeeamコンソールにてインスタントリカバリセッションを確認、必要に応じてバックアップから運用環境にデータを移行することも可能です。
エンタープライズ向けの改善
- ServiceNowとVeeamONEの統合
- Veeam Backup & Replicationのイベント保存先としてSyslogをサポート
- バックアップの暗号化にKMSをサポート
- エンタープライズプラグインとしてIBM DB2プラグインの追加
- DataDomain とHPE StoreOnceでの不変性機能サポート
- Jaguarテープサポート
- Smart Object Storage API 2.0
- CDPレプリケーションでのSureReplicaやファイルレベルリストアのサポート
デモではServiceNowのコンソールからバックアップの実行状況やリストアポイントなどを確認し、管理を効率化できるといった紹介やVeeam ONEアラートとの連携などが紹介されていました。
インラインでのランサムウェア検出
現在のバージョンでも既存のバックアップを参照して、バックアップ後にウィルススキャンすることは可能です。しかし、これでは検出までに時間がかかります。これを改善するためにバックアップ時にインラインで処理する仕組みを実装予定です。
デモでは履歴にてウィルスを検出している様子などが紹介されていました。
オブジェクトストレージからのバックアップ
Webサイトのファイル置き場としてオブジェクトストレージを利用するケースも多いかと思います。このようなファイルのデータ保護にも対応する予定です。
仕組みとしてはNASバックアップを活用する形式となるようです。ソースとしてオブジェクトストレージを追加してバックアップでき、リストア時には特定時点の状態に戻すことができます。
まとめ
このように各種新機能が予定されています。現状は12aになるのか次のメジャーバージョンになるのかといったところは明言されていなかったように思いますが、今後もVeeamに是非ご期待ください。
また、Veeamに関して不明点などございましたら、クライムまでお問合せください。
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