CloudBerry Backupでは、クラウドストレージとしてAmazon S3を指定した場合に使用可能な機能がいくつかあります。この各機能について紹介させていただきます。
・変更点のみをバックアップするBlock Level Backup
ブロックレベルバックアップはバックアップ対象のファイルの変更されたブロックのみをバックアップする機能です。これによりバックアップをより速く、効率的に行うことが可能になります。この機能はMS SQL Serverのバックアップファイルや、MS Exchangeデータベースファイル、OutlookのPSTファイル、仮想マシンのイメージファイルなどサイズの大きいファイルをバックアップする場合、特に有効です。
・AWS Import/Exportの機能を利用したバックアップ
AWS Import/Export機能は転送用のポータブル記憶装置をもちいて、AWS内外への大容量のデータ転送を高速化する機能です。CloudBerryでは、この機能を利用して、初回のバックアップを高速化することが可能です。
AWS Import/Export機能について
http://aws.amazon.com/jp/importexport/
・CloudBerry Backupではなく、Amazon S3側での暗号化処理
CloudBerry Backupでは通常、CloudBerry BackupをインストールしたPC上で暗号化処理を行いますが、Amazon S3へバックアップを行う場合は、この暗号化処理をAmazon S3側のサーバ上で実施させることが可能になっています。なるべく負荷を減らしたい場合などに有効な機能となっています。
・冗長性が低くなる代わりに、安価な利用が可能なAmazon Reduced Redundancy Storageの使用
Amazon S3は99.999999999% の堅牢性と、99.99% の可用性を提供するよう設計されていますが、Amazon S3 Reduced Redundancy Storage(Amazon RRS)は99.99%の堅牢性と、99.99%の可用性を提供するよう設計され、そのかわり価格が33%安く設定されています。このストレージの利用をCloudBerry Backupではバックアップの計画ごとに設定可能です。
Amazon Web Services ブログでの低冗長化ストレージRRS (Reduced Redundancy Storage) の紹介
・Amazon GlacierやGLACIERストレージのAmazon S3ファイルをリストアする際の料金に応じた転送制限
Amazon Glacierはあまりデータが取り出されないことを想定して設計されています。そのため、1日に無料で取り出せることのできるデータは、1か月当たり、Glacier に保管されているデータの 5% までと設定され、データをどれだけ時間をかけて取り出すかで、かかる費用が変わってきます。これに対応するためにCloudBerry Backupでは1時間に何メガバイトデータをリストアするか設定が可能です。
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