Veeamではエンタープライズ アプリケーション プラグインとしてデータベースや専用ツールが提供するバックアップ機能でVeeamリポジトリを保存先として利用する機能を提供しています。
このプラグインをOracleデータベースのサーバにインストールし、保存先とするバックアップリポジトリを設定すると、RMANでbackup databaseした際に、そのバックアップはVeeamリポジトリに保存され、Veeam Backupのコンソールからも確認できます。
メリットとしては大きく以下の2点がありますが、後者で活用する場合、Veeam Backupで統合管理できた方が便利です。
- データベース管理者によるバックアップ運用を変えずに、保存先をVeeamリポジトリに変更可能
- Veeam Agentや仮想マシンのイメージベースバックアップでは対応していない構成のデータベースもバックアップ可能
しかし、V11までは、これらの統合管理機能はなく、各サーバにプラグインを配置し、それぞれ設定する必要がありました。V12からは以下のプラグインに統合管理がVeeam Backupコンソールから可能です。
- Veeam Plug-in for SAP HANA
- Veeam Plug-in for Oracle RMAN
- Veeam Plug-in for SAP on Oracle
※V12で追加されたVeeam Plug-in for Microsoft SQL Serverに関しては、現状、統合管理をサポートしていません。
この統合管理により、以下を提供しています。
目次
Veeam プラグインの自動展開と管理
以下のようにVeeam Agentを統合管理するプロテクショングループに新たにプラグインの項目が追加されています。ここを有効にすることで、そのプロテクショングループに含まれるマシン上にVeeamプラグインをリモートインストールし、ポリシーでバックアップを構成することもできます。
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プロテクショングループにて後からプラグインのインストールやアンインストールも可能です。
※Install application plug-insでプラグインのインストールを有効化することで統合管理が有効になります。スタンドアロンでプラグインを利用していたマシンをInstall application plug-insが無効なプロテクショングループに追加しても統合管理はできないことに注意してください。
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バックアップ ポリシーの構成と管理
Homeビューから他のジョブと同様にウィザード形式でプラグインでのバックアップポリシーを構成できます。
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ポリシーでは保持期間や累積増分、差分増分、フル(レベル0)の取り方や圧縮、通知設定などバックアップの保持方法の設定や
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データベースの認証情報、アーカイブログの処理、一部プラガブルデータベースの除外など詳細に設定できます。
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バックアップ ジョブの統計と監視
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ポリシーで作成されたバックアップの管理
作成されたバックアップに関してVeeamコンソールから削除等が行えます。
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リカバリトークンを使用した安全な復元
Veeamコンソールで以下のようなリカバリトークンを発行できます。Veeam Backupの認証情報をデータベース管理者に提供しなくとも、このトークンを使用し、一時的にバックアップへのアクセスを提供、データベースのリカバリに利用できます。
- 24時間のみ有効
- 指定したバックアップのみアクセス可能
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まとめ
このようにプラグインでのバックアップもVeeam Backupで簡単に管理できるようになりました。また、より詳細な設定項目などは下記でも紹介しています。
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