VMwareには障害対策の機能としてHA(High Availability)、FT(Fault Tolerance)の機能があります。機能の概要を紹介します。
■HA(High Availability)
vSphereに障害が発生した時に、vSphereで稼働していた仮想マシンから他のvSphereに仮想マシンを移動します。自動で予備のvSphereに切り替わるのでvSphereの障害時に自動で仮想マシンで運用しているシステムを復旧可能です。
「注意点」
HA(High Availability)の処理実行時には仮想マシンは再起動します。
■FT(Fault Tolerance)
vSphereに障害が発生した時に、障害が発生したvSphere上で稼働していた仮想マシンの処理を他のvSphere上の仮想マシンに引き継ぎます。
「特徴」
※FT(Fault Tolerance)の障害復旧はHA(High Availability)に比べダウンタイムゼロで復旧が可能です。
「注意点」
FTの環境を作成する場合、仮想マシンに対して下記のような制約が発生します。
1)シックディスクであること
2)スナップショット禁止
仮想マシンのバックアップを行う際にも制約が発生します。
参考サイト
■FT構成の仮想マシンのバックアップについて
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