●仮想化リカバリー
仮想化ではVDHDやVMDKのような仮想ディスクファイルにファイルとフォルダをカプセル化することが可能です。これらのディスク・ファイルはすべての内部データを保存した仮想ディスクファイルをキャプチャしたデータベースのような動作をします。
仮想サーバをバックアップするなかでのこの新規アプローチは災害準備の景色をほとんど一夜で変えました。仮想ディスク・ファイルのバックアップでは仮想サーバのリストアではファイルのリストアが要求されます。ファイル・オン・ディスクでの、以前のバックアップ・ソリューションで苦しめられたパーシャル・バックアップ、オープン・ファイル、リストアの失敗などの問題は過去のものになりました。仮想リカバリによりバックアップは色々な状況で有効なものとなりました。
●ユーザの現状は
バックアップ問題に仮想化を適応させることで初期のハードルの多くを解決し、問題発生からのマシンの復旧を大幅にスピードアップさせました。次には何が起こるでしょうか?
図1:旧来の仮想リカバリ・モデルでは充分ではありません。
図1ではユーザとリカバリ・データセンター間のデータの流れを示します。仮想リカバリ・モデルは仮想マシンのバックアップでは有効な手段となります。(図の紫の線になります。しかしレプリケーションが欠如しています。
レプリケーションでデータのバックアップにオフサイト・ローテーションが可能になります。地理的に十分な距離と高速な回線でユーザのバックアップ手段を分離し、すべてのVMを自動で二重保護することができます。CBT(changed-block tracking)、重複排除、ソースサイド圧縮、データ保護のような追加技術により持続的なものになりました。
VMがプライマリ・サイトからDRさいとに移動するには長いシリーズのステップが必要になります。図1ではバックアップされたデータはセカンダリ・サイトにレプリケーションされる前にプライマリ・サイトのバックアップ手法でバックアップされます。そこでロストしたVMをオンラインでバックアップするには仮想ディスク・ファイルをプロダクション・ステージにリストするという追加のステップが必要になります。
このプロセスが非常に時間が係り、ディザスタリ・リカバリ時には時間は貴重なものです。
●ダイレクト・リプリケーションの重要性
VMは単にバックアップするだけではありません。DRサイトでのスタンバイ・ホストに対して直接レプリケーションする手法もあります。ダイレクト・レプリケーションは通常のバックアップをリプレースする必要はありません。
図2:スタンバイ・ホストへのレプリケーションを統合したリカバリ処理
図2ではスタンバイ・ホストにリカバリ処理をショートカットでダイレクト・レプリケーションを示しています。このようなソリューションはファイルしたVMのインスタント・リカバリが可能です。それは各VMがDRサイトですでにプロダクション・ストレージとして存在しています。リカバリはVMをパワーオンにすることで有効になります。
また確実なソリューションではプロセスを単純化することでユーザのDRプランのテストと導入を容易なものとします。すべてのVMはペアーのロックステップ方式でレプリケーションされるので、フェイルオーバーとフェイルバックはクリックすることで利用開始状態になります。この機能は大きな災害には有益で、小さな災害にも有益です。
バックアップとレプリケーションをペアーにすることで災害が自然よりデータに起因する時に新たなアシスト手段となります。CBT(changed-block tracking)システムが変更時のカテゴリを保持することでプライマリ・サイト、またはDRサイトにレプリケーションされたサーバはどの時間でのポイント・イン・タイムでリストア・バックが可能になります。
●ユーザサイドでのハイパーバイザは?
VMレプリケーションはvSphereプラットフォーム、Windows Hyper-Vで利用が可能です。ハイパーバイザ・レイヤでのVMレプリケーションはすべてのデータ保護問題より特定のDR状態にみの解決策を提供します。
図2でのVMレプリケーションをユーザのデータ保護ソリューションに統合することでサーバ・リカバリ、アプリケーション・リカバリ、データセンタ・リカバリ、さらにファイルとフォルダのリカバリ、複数のハイパーバイザに渡る統合ソリューションとして不測の事態に備えることができます。
有益なデータ・レプリケーションが本当のDRプランに欠如しています。正しいソリューションで、たとえ小さなIT環境であってもディザスタリ・リカバリに対応することが可能になります。