アドナンスVMストレージ・オプションはパフォーマンスを改善することができますが、物理LUNが正しく設定されいなければ、その恩恵からは遠いものになります。
LUN設定ではハードウェア選択、I/O最適化、VM配置などすべてが重要な要素となります。
●ハードウェアとLUNの構成
LUNを提供するハードウェアによってVMパフォーナンスは全然違ったものになります。ディスク。サブシステムへの負荷を軽減するためにはユーザのホストシステムと似たリソース・レベルでのハードウェアを選択することです。6コア・プロセッサーと128GB RAM付のクラスター・サーバと1GBリンクでiSCSI SATAのSANに接続するようなデザインは推奨されません。明らかに転送かディスク・レイテンシー・レベルでストレージ・ボトルネックが発生します。
LUNの構成では、ディスク・サブシステムを適正にサイジングすることは使用可能なパフォーマンスを維持するキーになります。価格に安いコンポーネントの選択は一時的なコストカットになりますが、全体的なVMストレージ容量や、安定性にボトルネック結果をもたらし、結果的に多くにコストアップをもたらします。
●ディスク・タイプ
仮想マシンパフォーマンスを改善させるにはワークロードを基本にしたVMストレージ用のディスク・タイプを選択することです。SATA/FATAのような低速、低デューティサイクル、高遅延ドライブは開発環境には適しています。これらは7,200RPM-10,000RPMの範囲になります。運用ワークロードや、低遅延が必要であれば SCSI/SASの選択がVMパフォ0万巣により良いバランスを提供します。これらのドライブの範囲は10,000RPM – 15,000RPMです。
ソリッドステート・ドライブも実用的な選択です。多くのワークロード用ではこの種のドライブは技術的にも経済的に過剰ですが、低遅延I/Oレスポンスを提供します。
●I/O最適化
安定した、一貫性のあるI/Oレスポンスを求めるのであれば、VMストレージ・ディスク数を最大に利用可能にすることです。ローカル・ディスクやSANベース(iSCSI や Fibre Channel)ディスクのどちらのLUNコンフィグレーションでもディスク・ナンバーを最大化することができます。このストラテジーで、ディスクの読み取りと、一度に複数のディスクに書き込みを分散させることができ、ドライブ数が小さい場合での負荷を削減し、スループットとレスポンス時間の改善を可能とします。コントローラと転送スピードはVMパフォーマンスに影響を与えますが、ディスク数の増強は高速読み込みとリソース集約的な書込みを可能とします。
●RAIDレベル
LUN構成でRAIDレベルを選択することは更にVMパフォーマンスを可能にします。しかしコスト対機能構成要素を考慮する必要があります。RAID 0+1 と 1+0 は最適な仮想マシンパフォーマンスを提供しますが、すべてのアロケートしたディスクの50%のみしか利用しないのでコストは高くなります。
RAID 5ではユーザは更にGB/$を得ることができますが、ドライブに渡ってパリティの書き込みが要求されます。大規模SANではVMパフォーマンス障害はその強力なコントローラと大キャッシュ・サイズのおかげで、しばしば気が付きません。しかし非力なSANやローカル・ストレージではRAID 5でのリソース不足がボトルネックを起こします。
多くの先端のSANでは特定のLUNコンフィグレーション用にRAIDレベルを変更できます。もしユーザのVMが要求するパフォーマンス・レベルをオーバー・スペックや過少スペックした時にこの機能は大きなフォールバックになります。
●トランスポート
ホスト・サーバとLUNの接続がローカルでも、iSCSIでも、FC(ファイバーチャネル)でもリソース競合を作り出します。特定のプロトコールはホストとディスク・サブシステム間をデータがどのように移動するかを決定します。FCとiSCSIは仮想インフラで使用される最も一般的な転送ですが、これらの指定範囲内の異なるクラスがあります。例えば1/10 Gb iSCSIと 4/8Gbファイバ·チャネルがあります。
●シン・プロビジョニング
シン・プロビジョニング技術は必然的には仮想マシン・パフォーマンンスを向上させませんが、SANの効果的な使用を可能とします。それは各LUNのデータのみを総合利用率にカウントします。この手法は合計のディスク・スペースをすべてのLUNで利用可能なプールとして取扱い、SANでのスペース利用率の拡大を可能とします。大きな利用率は大きなコスト削減になります。
●ブロック・レベルの重複排除
ブロック・レベルの重複排除はSANベンダーにとっては最新技術です。この技術はLUNコンフィグレーションを通して仮想マシンのパフォーマンスを改善は無しえませんが、データを物理ディスクに一度のみストアーを可能とします。これは大規模な仮想インフラが固定サイズの仮想ハード・ディスクでのVMワークロードでの類似点と固有のブランク・スペース量によりテラバイト級のデータを削減できます。
最適なVMパフォーマンスとコストを削減には今まで説明したオプションの健全的な組合せを使用することです。最適可能なリソースとLUNコンフィグレーションの利用が理想的ですが、仮想インフラの多くにとっては実務的でも必然的でもありません。
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