基調講演は多くの方が展開していると思いますので、本ブログではRe:invent 2016で受講した各Breakoutセッションを紹介していきます。Re:inventでは500以上のセッションがあるので、ここで紹介させていただけるのは、ほんの一部ですが雰囲気だけでも感じていただければ幸いです。
・ENT212:Preparing for a Large-Scale Migration to AWS
どのように、AWSへの移行を促すか、また移行の際にはどのような準備が必要になるのかといった情報を解説するセッションでした。どのような場合、誰が、いつ移行を検討するのかという導入から、実際に移行を実現したFinancial Timesの事例を担当者自らが語りました。
Financial Timesではポンドの暴落が発生した際のアクセス数の急増を機会にAWSへの移行を検討し始めました。この移行のための準備でFinancial Timesがとった戦略はコンサルタントと社内トレーニングをハイブリッドに行い社内のスキルアップを行うというものです。コンサルタントに依頼する方法ではコストが、社内教育を行う方法では時間が多く必要になりますが、その両方を採用し、社内でのスキルアップを図り、イノベーションを実現しながら移行を実現しました。
また、移行時に発生するコストのバブルをどう改善するのかといったグラフも象徴的でした。移行により発生するバブルをコントロールし、移行後にはコストを監視し最適化を行っていくことで、移行によるコスト削減の効果を最大にした移行が可能になります。
・ENT204:Large-Scale AWS Migration
先のセッションと同じようなタイトルですが、移行サービスを提供するCSCがスポンサーとして講演し、実際に移行を行う際のプラクティスを解説するセッションでした。どのように準備を進めるか、小中規模環境と大規模環境での移行で考慮する点やチームの規模などの違い、目的とする移行(ライブマイグレーションなのか、コールドマイグレーションなのか、データの移行のみでいいのかなど)に合わせた移行方法の提供などの紹介でした。自身ののみで難しい場合には各パートナーと連携し最適な移行方法を提供しているとのことです。
・SAC308:Hackproof Your Cloud
AWSセキュリティ監視、管理ツールを提供するCloudCheckrがスポンサーとして講演するAWSのセキュリティで考慮する点を解説するセッションでした。AWS上でのECインスタンスへの接続方法の複雑さ(多様さ)やEC2インスタンスだけでなく、AWSには80を超えるサービスがあるためそれらにも注意が必要であり、その中の一つでもセキュリティホールとなれば全体の脆弱性につながる点を紹介していました。例えば基本的なことですがRDSのパブリックアクセスを行う場合にはソースIPの制限や最新パッチの適用をしっかりと行う必要がある点や、S3へのアクセス権限をちゃんと制限しましょうといった内容です。
余談ですがこのセッションは下のようなオペラハウスのような会場で実施されていました。
・WIN301:Bring Microsoft Applications to AWS to Save Money and Stay License Compliant using PowerShell, Windows KMS, and Dedicated Hosts
Windows ServerやSQL Server、SharePointのライセンスをどのようにAWS上のEC2に適用するのが良いのかという解説でした。AWS Importで取り込んだ専有ホスト、専有インスタンス、デフォルトテナンシーどれに既存のライセンスが適用し活用できるのかといった点から、ライセンスの形態の違い紹介し、最後には実際にPowerShellからインポートを行うデモを行っていました。
関連トピックス:
- AWS Re:invent 2016 Breakout Session情報:水曜日
- AWS Re:invent 2016 Breakout Session情報:木曜日
- VMworld 2015セッションレポート①
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