VMwareはVMファイルをストアーするために独自のVMFSクラスタード・ファイル・システムを利用します。このファイル・システムは独自のもので、WindowsやLinuxシステムからこのファイル・システムを単純にブラウズすることは不可能です。
VMwareはVMFS上でファイル・オペレーションを実行できるいくつかの手法を提供しています。
1. VMware Infrastructure Client (VIC)データストア・ブラウザ:非常にスローですが、簡単に相互ファイル・オペレーションが可能
2. ESXサービス・コンソール内でから直接VMFSをアクセス。Linuxアプリケーションまたはエージェントは/vmfs/volumes 基でマウントされたストレージを確認・相互作用が可能。これによりVeeam FastSCPはESXホスト上のVMFSファイル・システムと相互作用が可能。
3. VMware Consolidated Backup (VCB):このスタンドアローン・アプリケーションはネットワーク(NBDモード)上で、直接iSCSI/FCシェアード・ストレージ接続(SANモード)上のVMFSから指定したファイルを抽出することができます。
4. データ保護用のVMware vStorage API:自己的なスタンド・アロンのVCBとは違ってvStorage APIは単にWindowsまたはLinuxアプリケーションから直接にVMFSボリューム上のデータをアクセスできるVMFSファイル」・システム・ドライバです。すべての同データ検索モードは、ダイレクト・ストレージ・アクセスを含んで、VCBと同様にvStorage APIでも利用できます。vStorage APIはこれを行うためにVCBモジュールをインストールする必要はありません。
VCB
長所:
●ユーザは潜在的にスクリプトでき、単純なバックアップ・アプリケーションとして使用可能
短所
● 柔軟なバックアップ・アプリケーションの構築が難しい。処理前にフルVMファイルをVCBプロキシーのステージング・エリアに抽出する必要があり、増分のイメージ・レベル・バックアップが無い。
● モニターするための追加のアプリケーションが必要。
vStorage API
長所
● ブロック・レベルアクセスからVMDKファイルへVMデータ・アクセスが柔軟に
● ブロック変更トラックなどの新機能を提供
● モニター・アプリケーションが不必要
短所
● VCB同様にスクリプトが複雑で、単純なバックアップ・アプリケーションとして使用
vStorage APIはvSphere ESX(i) 4だけでなく、 VI3 ESX(i) 3.xとも使用可能です。しかし、ブロック変更トラッキングのような新規ESX4機能はESX(i) 3.xでは利用できません。
Veeam Backup and Replication 4.0はすべての新しいvStorage API機能を活用しています。
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