●iSCSIソフトウェア・イニシエータとは?
ESXとESXiはVMKernelにiSCSIソフトウェア・イニシエータが組み込まれていて、ホストサーバでNIC(network interface card)を使用したiSCSIストーレジ・デバイスにホストが接続することができます。ソフトウェア・イニシエータは専用のハードウェア・イニシエータとは違い、バーチャル・マシン用ストーレジ・デバイスにブロック・レベル・アクセスを提供するネットワーク・スタックを利用するデバイス・ドライバをソフトウェア・コードで使用します。iSCSIのソフトウェア・インプリメンテーションのため、少しCPUオーバヘッドがありますが、専用のハードウェア・イニシエータ・アダプタを使用することで削減することができます。ソフトウェアiSCSIイニシエータはそこそこのパフォーマンスを提供できるFibre Channel SANストーレジに対する安価なシェアード・ストーレジの選択しを提供します。
●vSphereでiSCSIソフトウェア・イニシエータはどのように変更されましたか?
iSCSIソフトウェア・イニシエータはVI3でリリースされ、vSphereでさらに改善されました。VMwareはCPUオーバヘッド量を軽減するためにvSphereでのiSCSIソフトウェア・イニシエータを完全に書き換えています。またVMwareはキャッシュ関連を最適化し、VMkernel TCP/IPスタックを拡張し、インターナル・ロックを改善しました。これにより前のVI3リリースに比べるとバーチャルI/O用iSCSIソフトウェア・イニシエータが最適化され、CPUオーバヘッドは大きく削減され、スループットは向上しています。
●なぜiSCSIソフトウェア・イニシエータは重要なのか?
多くのユーザはバーチャル環境でのシェアード・ストーレジ用に安価な手法としてiSCSIイニシエータを使用しています。これらの拡張でI/O集中型バックアップやレプリケーション・オペレーションを含むすべてのストレージ・オペレーションで直接に役立つストレージ・サブシステムで更なる効率化をもたらします。多くのディスクI/Oスループットを短い時間でという結果はユーザ環境のバックアップには重要で、バックアップ処理を削減できます。
関連トピックス:
- Windows Server Hyper-V環境でiSCSIイニシエータはどこで実行させるべきか?
- iSCSIを活用した信頼性があり、高速なSANネットワークの構築
- スタンドアロンESXiホストを管理するためにVMware Host Clientを使用してみる
- CDPを導入するための3つのポイント【仮想化プラットホーム VMware vSphere】
- Hyper-V シンセシス(Synthetic)デバイス
- バーチャル・ディスク・ファイルのホット・アド (VMware)【仮想化プラットホーム VMware vSphere】
- 仮想マシン・ストレージ:ファイル vs ブロック
- 仮想化におけるデータ保護レポート:2013