デフォルトではVMwareホストは各仮想マシンにCPU,RAM、I/Oリソースを平等に分散します。しかし、 すべてのESXiワークロードが平等に作成されるわけではありません。
通常のVMwareホストは違ったワークロードを持つ複数のVMをホストするため、各VMに配分するリソースをマニュアルで調整することは重要なことです。ここでは各ワークロードがリソースを効率よく分散されて、充分なリソースを得られる手法について説明します。またESXiホストに配置できるVM数を最大化できます。
VMwareホスト・ワークロードの計測
VMwareホスト・リソースを調整する前にVMwareワークロード分析が必要です。ESXi内での現状のリソース配分を確認するためにvSphereクライアントの「Resource Allocation」タブを選択します。リソース設定がされていなければ、VMwareホスト・リソースは平均的に分配されています。
このオーバービューで、全体のキャパシティと現状のメモリとCPUの使用度を確認できます。もし現状の使用度がESXiのホスト最大キャパシティに近づいている場合はホスト効率を改善するよう調整することができます。
現状のホストのリソース使用度数を確認後、各VMを「Resource Allocation」タブで確認。これらのパラメータを変更するには「Edit(編集)」をクリックし、 「Virtual Machine Properties」ウィンドウを開く。次にリソース使用設定をアクセスするために「Resource」タブをクリック。
VMwareホスト上のCPUアロケーション:
CPUリソース・アロケーションではユーザは次の3つについて変更できます。
●CPUシェア(shares):デフォルトでは各VMは1,000シェアを与えられます。VMの優先度を上げたり、上げたりするには、このシェアを増やしたり、減らしたりすることで可能です。例えば忙しいデータベース・サーバに忙しくないWebサーバの倍のCPUサイクルを与えたい時、データベース・サーバに2000シェア、Webサーバに500シェアを設定します。
●CPUリソースの最低値:ユーザはVMに絶えず必要な特定のCPUリソースを設定することができます。
●CPUリソースの最大値:VMがデフォルトで使用できるCPUサイクルの上限はありませんが、多くのケースではVMが通常超えない合理的な上限を設定することも考慮すべきです。
図3:ビジーなVMwareホストでは、VMの現状のCPUリソース配分を調整する。
VMwareホストでのメモリーの配分
メモリー・リソースでは、話が少し変わってきます。各VMはデフォルトのメモリー配分を受け取りますが、ユーザはワークロードを基にVMにアサインするRAMの容量を変更することができます。VMに特定のRAM容量を割り当てた後にホストは、指定したレベルまでVMが必要とするメモリーをダイナミックにアサインすることができます。
もしユーザがVMは絶えず決められたRAM量を取得できるように、アロケーションの最低値を指定することができます。もしVMが稼働していなくても、ホストはこのメモリーを他のVMに分配することはありません。さもなくばVM用のRAMリザーブ量を増加させることでメモリ・オーバーコミットを使用するホストの柔軟性を低下させ、それは次にホストが稼働できるVMの数を制限することになります。
またVMの最大メモリを設定るることができますが、それほど便利ではありません。これはダイナミックに調整できないメモリーの固定量で、ユーザから柔軟性を奪うものです。
VMwareホスト上でのI/Oリソース管理
ユーザはVMがアクセスするIOPS(I/O operations per second)容量を制限することができます。デフォルトではVMは送信・受信できるIOPSの制限を持ってはいませんが、Webサーバに使用されるIOPSよりデータベース・サーバに高いIOPSを設定することは合理的なことです。これを行うには各VMの共有値を調整します。
ソース:SearchVMware.com