サーバ統合効率アップへの5つの手法【仮想化プラットホーム VMware vSphere】


サーバ統合はサーバ仮想化の一番のメリットになります。仮想化でユーザは物理サーバを仮想マシン(VM)に変換し、複数のワークロードを1台の物理サーバに集約することができます。サーバ統合比率が高ければハード、電力、フロア・スぺースの削減で投資効率(ROI)を高めることができます。

では、サーバの統合比率を向上させるための5つの戦略を見ていきましょう。

●新規サーバでサーバ統合を改善
新規、高性能サーバで古い物理サーバをリプレースすることはVM統合比率を高めることができます。例えば2コアの2CPUサーバから8コアの2CPUサーバにアップグレードすることでCPUパフォーマンスを4倍にすることができます。

新規サーバは古いサーバより多くのRAMを搭載しています。例えば8GB対32GB。メモリが4倍になれば、ホスト上のVMの数を4倍にすることも可能です。

さらにCPU、メモリー、ストレージ、ネットワーク・リソースなどの各種ファクタに依存してホストに追加できる正確なVM数を計算することができます。

もし、以前と同じソケット数の新規サーバを購入すれば、たぶん追加ライセンスを支払う必要なないでしょう。それは多くのソフトウェアはコア・ベースでなく、ソケット・ベースで販売されています。例えばVMware vSphereはソケット・ベースでライセンスされ、vSphere Standardまでのすべてのエディションは6コアまでサポートします。

●メモリーをアップグレードしてサーバ統合を改善する
多くの仮想インフラでは、メモリは制約リソースです。もし新規物理サーバが購入できなければ現状のサーバの物理RAMをアップグレードすることができます。メモリー価格は下落しているので、サーバ用にRAMを追加購入する方が完全にリプレースするより、コスト効率が高くなります。

VMware DRS (Distributed Resource Scheduler)を使用すればRAMのアップグレードによるサーバ統合効果が直ぐに確認できます。サーバのRAMアップグレード後に、以前より多くのVMでのホストへのDRS負荷が確認できます。

●サーバ統合への改善のためのソフトウェア・アプローチ
VMwareのソフトウェアはサーバ統合効率を向上させる、いくつかの追加方法を提供しますが、ユーザのライセンス・レベルでは追加の費用が必要になります。

1つとして、DRSは仮想化インフラをさらに効果的に、そしてユーザのサーバ統合効果の改善を手助けしてくれます。VMが電源オンになったとき、DRSはVMが適切なリソースを受け取っていない時それらを他のホストに移動させます。ホストを最も効果的な使用にするために、DRSは最適なサーバ統合比率を最大限にするためにユーザをサポートします。

最新のvSphereバージョンにアップグレードすることも手助けとなります。vSphereの最新バージョンは通常パフォーマンスを改善する新規機能が追加されています。例えばVSphere 4.1はリソースが低い場合、メモリ・アクセスを高速化するためのメモリ圧縮が追加されています。結果として、メモリー圧縮は低レベルでのメモリ使用効率の向上が可能で、メモリ制約時でもさらにVMを配置することができます。

●正確なVMサイジング
もし、新規ハードもソフトへも予算が無いのは今日のIT 部門の共通点です。予算の出費を抑えて現状のリソースからより多くを取得する方法の1つはVMの正しいサイジングです。
VMを正しくサイジングするにはリソース使用の分析とそれに伴うリソース・アロケーション(配置)の調整です。多くの場合、デフォルトのRAM、vCPUアロケーションは実際にVMが必要以上です。VMをマニュアルで正確なサイズにすることもできますが、3rdパーティからのツールも提供されています。

●VMリソース制限の設定
もっと多くのVMのためにホスト・リソースを解放するための他の方法として使用するリソースで制限を設定することです。ユーザはVMをリソース・プールに配置し、グループへリソース配置を制限するか、それぞれのVMリソースを制限できます。

リソース制限はVMのパフォーマンスを削減する可能性があるので、このアプローチには注意が必要です。しかしファイルとプリント・サーバのようなエンドユーザが気がつくことが無く、リソースを削減できる優先順位の低いアプリケーションがいくつかあります。また必要以上のリソースを使用するジョブ(例:ビデオを見たり、大きなファイルをダウンロードしたり)を利用しているユーザへのリソース提供を制限することができます。それらのリソースを解放することで、現状のインフラへさらに多くのVMを収容することができます。

ソース:David Davis

関連トピックス:

カテゴリー: VMware タグ: パーマリンク

この記事のトラックバック用URL