VMware管理者のためのMicrosoft VSS知識


●最初にVSSとは…
MicrosoftのVSS(Volume Shadow Copy Service)はアプリケーション・バックアップ用としてWindowsに組込まれたインフラです。ネイティブなWindowsサービスとしてVSSバックアップが行われいる間にアプリケーション・データの整合性を提供します。ディスク・ボリュームの静止を行うためにVSS Requestors, Writers, Providers間での調整に依存し、バックアップがデータ欠損無く行うことができます。

簡単に説明するとVSSはバックアップが行われようとするインストール済のアプリケーションにアラート(警告)します。そしてOSと稼働するアプリケーション間のバックアップ活動を調整します。そしてバックアップ終了後にOSにアラートし、ログのトランケートや、アプリケーションに必要なクリーンナップ活動などの重要なバックアップ後のタスクを実行するように指示します。

ハイパーバイザに関わらず、VSS利用はWindowsサーバ上で稼働するアプリケーションのバックアップには一般的に必要です。これらのアプリケーションはExchange, SQL Server, Active Directory, Oracle、ディスク上のファイルに対して持続的なアクセスが要求されるすべてのアプリケーションになります。

VSSの最初のジョブはバックアップ直前にアプリケーションを静止させます。このアクションは、その後ソース元のバックアップからの時点に作成されます。その時点はサーバ、アプリケーション、バックアップ・ソリューションがデータの整合性を保持することを保証します。

図1
この整合性を保持するために3つのVSSコンポーネントのコーディネーションが要求されます。左上はVSS Writerのセットです。またサーバ上の各VSS対応アプリケーションは独自のVSS Writerをインストールしています。例えばVSS Writerはインストールされたアプリケーションでバックアップ活動をコーディネートし、バックアップが始まる直前にアプリケーションに指示します。

右上がVSS Requestorです。これはバックアップ・ソリューションとVSS動作をコーディネートします。VSS Requestorはボリューム・シャドー・コピーを実行するように要求し、VSS Writerがボリューム・シャドー・コピー用に準備が必要なアクションを実行するようにアプリケーションに実行を順次要求します。

3つ目のコンポーネントはVSS Providerで、ボリューム・シャドー・コピー自体の作成と管理を行います。VSS Providerはファイル・システムと組み合わせたオペレーティング・システムか、外部ストレージ・アレー上のハードウェア・プロバイダのどちらかになります。

●ユーザのバックアップ・ソリューションへの統合へ
VSSは稼働するアプリケーションのバックアップに長く使用されていますが、仮想マシン全体が一度にバックアップされる仮想環境でもさらに重要になっています。これはバックアップ時点でのVMのディスク・ファイルを要求され、プロセスはアプリケーションとしての同じ特別な処理、そしてVSS静止を要求されます。

ある意味でVMDKファイルはVMファイル・システムは絶えず変更があるアプリケーション・データベースのように沢山あり、同じメカニズムでデータの整合性を保持しなければならないバックアップが必要なVMのファイル・システムを静止させます。

図2

VMware vSphereで、そのメカニズムはユーザのバックアップ・ソリューションに選択することができます。図2は仮想化に特化したデータ保護ソリューションがVSS Requestorの役割を遂行させ、バックアップが開始準備ができた時にVSSにアラートします。この統合によりVSSが仮想化されたアプリケーション内での活動とコーディネートしながら、バックアップ・ソリューションはVM用のバックアップ作用とコーディネートすることができます。

バックアップ・ソリューション専用のVSSコンポーネントでバックアップをさらに最適化できます。各VM内のVSSフレームワークを利用することにより、さらにSQL Serverと ExchangeのようなVSS対応アプリケーションのログ切り捨てのような機能を追加できます。

●結論
仮想化はどのようにサーバ全体をバックアップ・リストアするかを大きく改善できますが、正しいツール無しでは仮想化はデータ保護活動を複雑にするにします。仮想マシン内のアプリケーションはバックアップが成功するように静止を要求されます。仮想マシンも同じです。最先端のデータ保護ソリューションを組み込んだ正しいアプローチは仮想環境での構築とマイクロソフトのVolume Shadow Copy Serviceが提供する組込みコーディネーションを含めることです。

しかしここにとどまらないことです。ユーザのVMware vSphere環境が要求するソリューションはどんなアプリケーションでも仮想マシンでも同じ精度でリストアでき、すべてのファイルとフォルダが確かであると期待するものです。

引用元: G. Shields, MS VSS: What every VMware admin needs to know.

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