VMwareのストレージとして、多くの方がNet Appストレージを利用されているかと思います。
運用コストのみならず、この組み合わせの特徴である重複排除機能を活かすことで、
ストレージ拡張のコストまでも削減することが可能です。
またVMwareからNFS Datastoreとして、簡単にストレージの管理をすることができます。
また、Net APP製品の一つである「Data Ontap」は
仮想マシンとしてNet AppストレージOSを立ち上げることが出来ます。
今回は弊社環境に「Data ONTAP Simulator ver8.2.1 7-mode」を
VMware上に仮想マシンとして導入し、Snap Vault, Snap Mirrorの実施を行ってみました。
これは、Net Appサポートサイトからダウンロードでき、
簡単にData ONTAPのほとんどの機能を体験することが出来るのが魅力です。
解凍しフォルダをvSphereにアップロード後、仮想マシンとしてデブロイします。
ただ、その前の留意点として、
Data ONTAP Simulatorはsparceディスクで構成されているので
vSphere5.x以降では起動できません。
回避策としてsparceディスクを通常のディスク形式に変換する必要があります。
■VMware KB
http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=2080408
起動後はディスクの初期化を行い、NFSデータストアとしてマウントすることができます。
Snap vault機能を利用するには、下記の設定をします。
■Snap Vault構築
1.ソースボリュームを作成
2.Snap Vault機能をオンにする
options snapvault.enable on
3.でターゲットホストを指定
options snapvault.access host=<ホスト名 or IP>
4.同様にターゲット側でもボリューム作成、ソースホスト設定
5.スナップボルト実行(セカンダリのみで実行可)
snapvault start -S <ソースホスト名>:<ソースボリューム名> <セカンダリボリューム名>
■Snap Mirror構築
1.ソースボリュームを作成
2.Snap Vault機能をオンにする
options snapmirror.enable on
3.ターゲットホストを指定
options snapmirror.access host=<ホスト名 or IP>
4.同様にターゲット側でもボリューム作成、ソースホスト設定
5.セカンダリのボリュームをリストリクトモードにする
vol restrict <ボリューム名>
6.スナップミラー実行
snapmirror initialize -S <ソースホスト名>:<ソースボリューム名> <セカンダリホスト名>:<セカンダリボリューム名>
さらに「7-mode」以外に、「Data ONTAP Simulator Cluster」というクラスター内に
同居できるものがあります。基本的なセットアップ方法も同一です。
これからのストレージ性能の向上とNet Appの動向に注目です。
関連トピックス:
- Data Recoveryインストール【仮想化プラットホーム VMware vSphere】
- Data Recovery設定【仮想化プラットホーム VMware vSphere】
- Data Recoveryデプロイ【仮想化プラットホーム VMware vSphere】
- AWS Re:invent 2016 Breakout Session情報:水曜日
- Veeam Continuous Data Protectionでも使用されるVMware VAIO(vSphere APIs for I/O)フィルタリングとは
- ストレージスナップショットは従来のバックアップの代わりになるのか?
- VMworld 2015 セッションレポート②
- vStorage API (VMware)【仮想化プラットホーム VMware vSphere】
ピンバック: VMware/Hyper-V対応ツール 技術ブログ