VMをあるデータストアから別に移動させようとした時に、管理者は転送先ボリューム用のフォーマットを選択する必要があります。管理者はデフォルトではソース(転送元)ボリュームと同じフォーマットを使用してVMFS(virtual machine file system ) かNFS(network file system)にマイグレートできます。管理者はまたStorage vMotionではシン・プロビジョンかシック・プロビジョンの特別フォーマットの選択ができます。
シン・プロビジョン・ディスク・ボリュームはフルのロジック・スペースを作成し、実ストレージ容量の割合のみで追加し、追加要求があれなVMに別ストレージを追加します。予めのストレージでの投資を削減するには、シン・プロビジョンが管理者を手助けします。しかしシン・プロビジョン・ボリュームでの書込みパフォーマンスは他のフォーマットより遅くなります。それはストレージ・スペースがアロケートと使用されるまで通常は準備されていません。
一方、転送先VMボリュームがシック・プロビジョンであれば、全体のスペースは前もってアロケートされ、準備されています。例えば200GBボリュームがシック・プロビジョンされていれば全200GBはすぐに準備されます。たとえ全スペースがその時点で使用されていなくても可能です。
シック・プロビジョン・スペースが初期にゼロ、または準備する手法にもまた違いがあります。シック・プロビジョン・ボリュームがデフォルトのシック・フォーマット「eager zeroed」であれば、すべてのプロビジョン・スペースはプロビジョン・プロセス中にゼロとなります。ボリュームが大きければ、時間がかかります。しかしスペースがすでに準備されていれば最初のサブ・シーケンス書込みは高速になり、ストレージ・マイグレーションには最適です。利用可能なすべてのフォーマットでは、「eager-zeroed」ボリュームが通常は最適なパフォーマンスを提供し、しばしば Microsoft Clustered Server (MSCS)とフォールト・トレーラントVMボリュームと共に使用されます。
もしシック・プロビジョン・ボリュームがデフォルトでシック・フォーマットの「lazy zeroed」であれば、すべてのプロビジョン・スペースはアロケートされますが、ブロックは実データが書き込まれる前は「ゼロ」のみになります。これは初期作成プロセスを高速化しますが、実書込みパフォーマンスは「eager-zeroed 」ボリューム用より遅くなります。「lazy zeroed」ボリュームはあまり使用されません。その理由は企業使用に関して特別の利益をもたらさないからです。
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