「シリコンバレー」という言葉は、1971年にジャーナリストのドン・ホーフラーが業界紙「エレクトロニック・ニューズ」で用いたのが始まりとされている。ホーフラーはカリフォルニア州パロアルト周辺の半導体産業を指す呼称として「シリコンバレー」を用いたが、後にはその周辺のより広い地域全体がシリコンバレーと呼ばれるようになった。現在のシリコンバレーの地理的な定義は「カリフォルニア州サンフランシスコ半島の付根にあるスタンフォード大学から広がる、北東のサンフランシスコ湾、西のサンタクルス山脈、および南東のコースト・レインジ山脈に囲まれた地域」ということになっている。
今世紀の半ばまで、この地域は杏やクルミの産地として知られるのどかな農業地帯だった。それがなぜ今日のような、世界のハイテク産業の中心地として発展を遂げるに至ったのだろうか。それはすべて、スタンフォード大学から始まったのだ。
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