Veeam Backup & Replicationでは、ジョブでバックアップファイルを作成し、その中で重複排除や圧縮処理を実施します。そのため、複数のVMをまとめて、一つのジョブに登録するケースが一般的です。しかし、ジョブ単位でスケジュールなどは設定しますので、RPOの異なるVMに関しては別ジョブで構成する必要が有ります。


また、このようなジョブの仕様とは別にクィックバックアップという形式で既にジョブでバックアップされているVMのみの増分バックアップを任意のタイミングで実施することもできます。このクィックバックアップで作られたリストアポイントは、既存のジョブとして作られたリストアポイントに含まれる扱いになるため、保持期間としてはジョブのスケジュールと保持リストアポイント数で構成した期間と同様になります。


このクィックバックアップを上手く用いることで、保持期間としては同様のジョブ2のバックアップをジョブ1に含めるようなことも可能です。


ただ、これには問題点があり、現状、クィックバックアップはスケジュールでの実行ができません。手動またはPowerShellからクィックバックアップを実行する必要が有ります。このような場合に便利な方法がVeeam ONEのアラームと連携させる方法です。Veeam ONEでは設定したRPOを満たすようにバックアップが行われているか確認するアラームがあり、これを利用し、スクリプトを実行することで上記のような不足するリストアポイントを補わせることができます。また、その他のアラームと組み合わせることでもできますので、仮想マシンがパワーオフされた際やリソースの使用率が低いタイミングをアラームで検出し、スクリプトでクィックバックアップを実施させるといったことも可能になります。

今回はこの連携方法をご紹介いたします。

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