こちらの記事ではDBMotoのデータベースへの接続やレプリケーションなどの設定情報(メタデータ)のバックアップ/リストアを用いたDBMotoサーバの移行方法について記載しております。
これに加えてDBMotoでは、レプリケーション単位で設定情報を復旧できるカスタムリストアという機能も搭載しています。
カスタムリストアではレプリケーション対象のDBやテーブルを再マッピングできます。これにより、例えば検証環境のレプリケーション設定情報を、同一構成である本番環境でも流用したい場合などに活用できます。
カスタムリストア実施時は以下の点にご注意ください。
- カスタムリストアではグローバルスクリプトはリストアされません。
-
データベース側でなく、DBMoto側で定義したPK(擬似PK)の設定は引き継がれません。これはレプリケーションで指定するのではなく、テーブルで指定する設定のためです。
- 差分レプリケーションをリストアする場合は、流用先DBでトランザクションログの設定が有効となっている必要があります。
- テーブルのマッピング時、流用元と流用先のフィールドの型やサイズといった構造が一致している必要があります。
下記流用例では、以下の設定で実施しております。
・元のソースデータベース/スキーマ:Test_Oracle/STUDY
・元のターゲットデータベース/スキーマ:Test_AS400/STUDY
・先のソースデータベース/スキーマ:Product_Oracle/KOBAYASHI
・先のターゲットデータベース/スキーマ:Product_AS400/KOBAYASHI
カスタムリストアを使用したレプリケーションの流用例
流用元のサーバで行う作業
1) DBMotoレプリケーターサービスを停止します。
2) メタデータのバックアップを実行し、流用元DBMotoサーバの設定情報をバックアップします。
3) バックアップ時に指定したパスにxmlファイルが作成されます。流用先のローカル等参照できる場所にファイルを移動させます。
流用先サーバで行う作業
1)流用先DBMotoサーバにてマッピング先とするソース、ターゲットDB、スキーマ登録を行います差分レプリケーション流用時はトランザクションログの設定も行っておきます。
※流用元でグローバルスクリプトを使用している場合は、流用先に事前にコピーしておきます。
2)DBMoto管理画面のメタデータを右クリックし、リストアを選択します。
3) リストア方式として「カスアムリストア」を選択します。
ウィザードの最初のステップでは、先ほどバックアップしたxmlファイルを指定します。
4) レプリケーションの選択ステップで、リストアするレプリケーションを指定します。
流用元のトランザクションポイントや、主キー、CCSID情報を維持するかどうかも選択できます。
5) 接続のマッピングステップで、事前に登録していたDB、スキーマを指定します。
6) レプリケーションの詳細設定ステップで、マッピングするテーブルを指定します。
デフォルトでは流用元と同一名のテーブルにマッピングされています。
7) グループのマッピングステップで、レプリケーショングループ設定をマッピングすることもできます。
8) サマリーステップで「開始」ボタンをクリックすると、指定したレプリケーションのカスタムリストアが実施されます。
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