Syniti DR(旧DBMoto)では、AS/400からの差分レプリケーションを、Syniti独自の機能であるLog Server Agent(LSA)方式を使用して実施することができます。
Log Server Agentは、通常のレプリケーションジョブ(テーブル)単位の接続でジャーナルから差分レコードを抽出する方式(Log Reader)とは異なり、単一の接続を用いて、全てのレプリケーション対象テーブルに紐づけられたジャーナルから変更レコードを抽出、Syniti独自形式のバイナリログとして保存し、Synitiは保存したバイナリログからレプリケーションを実行します。
※各トランザクション方式の違いについては、こちらの記事でも解説しています。
これによって、バイナリログ保存領域は別途構成する必要はありますが、Log Reader方式と比較してデータベースに対する接続数が最適化されることにより、効率的なレプリケーションが期待できます。
●前提条件
DBMoto 9.5以降
ジャーナル・レシーバーの作成、起動
バイナリログ保存先となるディスク容量
●設定手順
- Log Server Agentの構成ファイル、ログを保存するフォルダを作成します。
- Synitiを起動し、ソースまたはターゲットとして登録されたAS/400接続を右クリックし、
トランザクションセットアップ > 有効化をクリックします。 - セットアップ方式として、Log Server Agentを選択し、次へをクリックします。
- SynitiがAS/400のジャーナル・レシーバーから差分レコードを抽出する際に利用するストアドプロシージャの展開先ライブラリを指定します。
※デフォルト設定では、DBMOTOLIBというライブラリが新規生成されます。 - Log Server Agentの詳細パラメータを指定します。
それぞれ、以下のパラメータを意味しています。
ログフォルダ : Log Server Agentの構成ファイル、バイナリログを保存するフォルダ
接頭語:構成ファイル、バイナリログファイルの命名規則
ファイルサイズ:保持されるバイナリログファイルのサイズ
最大保持:保持されるバイナリログファイルの数
サービス名の名前:Log Server AgentのWindowsサービス名 - 次に、Log Server AgentがAS/400からの差分レコード抽出処理を実施しない時間帯を指定できます。
例えば、予め定期的なメンテナンスでAS/400との疎通が取れなくなる場合、中断スケジュールを指定しておくことで接続エラーを回避することができます。 - 後は、ウィザード画面を次へボタンから進め、サマリー画面で完了をクリックすることで、Log Server Agent方式でのトランザクションセットアップは終了となります。
- セットアップが終了すると、Windowsサービス一覧内に、作成したLog Server Agentサービスが存在し起動されていることが確認できます。
- また、Log Server Agentの構成ファイル、バイナリログ保存先フォルダを見てみると、
各種構成ファイルや、バイナリログ(.bin)が生成され、差分レコードがバイナリログとして保管されていることが確認できます。 - ここまで完了すれば、後はレプリケーションジョブを作成し、実行することでLog Server Agent方式を利用した差分レプリケーションが実施できます。
実際にレプリケーションジョブ作成ウィザード内では、保存されたバイナリログ(.bin)を参照していることが確認できます。
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