N2WS Backup & Recoveryは登録したAWSアカウントに紐づいている
EC2インスタンスやRDSなどのAWSリソースのバックアップ/リストアを
コーディングすることなく、簡単に行えるソフトウェアとなります。
EC2インスタンスのバックアップ方式としては、AWSがネイティブに提供している
スナップショット機能を用いたものとなりますが、全てのリストアポイントを
EBSスナップショットとして保持しておくことはバックアップシナリオとして正解ではありません。
EBSスナップショット自体はAWSの内部的にAWS S3のストレージに格納されますが、
この時選択されるストレージクラスは標準ストレージクラスが使用されます。
AWS S3は安価にデータを保持できるストレージサービスとはなりますが、
標準ストレージクラスの場合、大容量のデータや低頻度アクセスのデータを
長期的に保持する用途には不向きとなります。
そのため、大容量データ(例えばメディアなど)や低頻度アクセスデータを保持するEC2インスタンスでは、
長期保管したいリストアポイントについては別のストレージクラスを利用することが一般的です。
先日リリースされたN2WS Backup & Recovery v3.0では、
AWS S3だけではなく、S3 GlacierおよびS3 Glacier Deep Archiveへのアーカイブ機能が追加されました。
これにより、長期でリストアポイントを保持したいケースにおいて、最大バックアップデータ保持コストを70%カットすることができるようになります。
機能としては非常にシンプルなものとなり、まずあらかじめスナップショットを転送したいS3バケットを登録し、
※下記画像では”n2ws-climb”というS3バケットを登録しています。
バックアップ対象のリソースをまとめたバックアップポリシーにて、
指定したS3バケットに転送する頻度や保持する世代数、およびS3 Glacierへ転送する設定を有効化するのみです。
転送先のS3バケットのストレージクラスや、S3 Glacierのクラスもここから指定します。
あとはバックアップポリシーをスケジュールまたは手動で実行するだけです。
EBSスナップショット作成後は、決められたS3へのライフサイクルポリシーに従い、
指定したS3バケットへのコピーが実行されます。
下記の画像で“Lifecycle Status”が”Storing to S3″となっている場合、
S3バケットへのコピーが実行されています。
そして、S3 Glacierへアーカイブ対象となったリストアポイントについては、“Archiving”と表示され、S3 Glacierへ転送されます。
実際にS3バケットを確認してみると、該当のリストアポイントについてはストレージクラスが“Glacier”へと変わっていました。
このように、N2WS Backup & Recoveryを使用することで、コーディングすることなく、
簡単にS3やGlacierへのアーカイブを設定することが可能です。
より詳細な手順については、こちらのブログをご覧ください。
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