AWS環境の最適化を達成するための3段階のステージ ~N2WS Backup & Recovery


典型的なAWS環境の最適化を実現する3段階のステージは、先日行われたN2WSのウェブセミナーHow to Simplify Data Protection on AWSに的確に示されています。同セミナーは、主催者のN2WSと、英国、ロシア、イスラエル、米国において、最先端の技術で運輸サービスを展開するGettによって開催されました。GettのITシステムとその本番環境は100% AWSにホストされています。Gettのビジネスにおいては、ドライバーや配達員が24時間体制で秒刻みの業務を遂行しており、同社の重要データの可用性とリカバリ対応が生命線となっています。同時に、IT予算には当然ながら限りがあるので、AWSの費用をモニタリングすることも必須とされます。

AWSのマイグレーションとデータ保護に取り組む企業は、目標は同じでも、さまざまな異なる経路をたどります。コストよりもスピードを優先し、アーキテクチャの移行を慌ただしく進めなければならない企業もあれば、本番環境のワークロードを完全移行するまで何年もかけてテストと最適化を繰り返す企業もあります。

企業のIT責任者は、データ保護の確立と、業務の中断リスクを最小限に抑えることのみならず、IT予算にも心を砕かなければなりません。スナップショットの効率的なストレージ保存によってコストを最適化し、サーバーのアイドリングや本来必要のないストレージによってクラウド費用が嵩むのを防ぐ必要に迫られています。これは、GettのグローバルIT責任者ダニー・マイケル氏にとっても例外ではありません。クラウドにのしかかるセキュリティと予算の2大負担は、加速度的に膨れ上がるデータの量と、データタイプの多様化(データの重要性や保存期間の長期化など)に応じて重くなる一方です。

Gettは、現在AWS環境の最適化へ向けた第2ステージ「スケーリング フェーズ」を達成する過程にあり、上記の課題を克服した好例と言えます。 重要ではないスナップショットのストレージを削除し、効果的なリソース コントロールを施行することにより、年間10万ドルまでコスト削減に成功しました。まもなく第3ステージ「最適化フェーズ」に移行し、Amazon S3 Glacierへのアーカイブの実用化に向けた取り組みを開始します。創業以来わずか10年でクラウド運用がここまで成熟したのは注目に値します。ぜひ、その秘訣をウェブセミナーのリプレイから紐解いてみてください。

AWS環境の最適化への3段階

N2WSは、ASW環境の最適化を完成するための3つの段階を設定し、体系化された解りやすいステージによってIT担当者が自社のビジネス リスクを的確に分析し、理解できように支援しています。それにより、目標が明確になり、複雑なプロセスによって現状を見失いがちなプロジェクトにおいても進行が円滑化されます。

1ステージ:データ保護

業種や規模を問わず、AWS環境を運用するすべての企業にとって、最初のステップは365日24時間のデータ保護を確立することです。これは、システムに不備が生じたときや業務の中断を余儀なくされたときに、極めて迅速かつ完全にデータのリカバリを遂行できる体制を意味します。

N2WSには、十年以上にわたり数千社のクラウド データ保護を成功に導いてきた実績があります。リカバリ ボタンをクリックするだけの単純明快な製品を提供し、インスタンスやボリューム、あるいは単一のファイルやフォルダに至るまで、リカバリ プロセス全体のオーケストレーションを可能にしてきました。自動化されたバックアップ ポリシーの制御下でAWSリソースを数分で本番環境の稼働状態に戻すN2WSのソリューションは、多くの企業をバグや人的ミス、EBSエラー、ランサムウェア、その他の悪意ある攻撃による情報漏洩や地域的停電による業務の中断などから救ってきました。

第1ステージをクリアしたかどうかの判断基準となる代表的な指標は以下のとおりです。

  • 本番環境の重要なワークロードに対して、自動バックアップと災害復旧(DR)ドリルが適正に施行されている
  • 複数リージョンと複数アカウントにまたがる災害復旧(DR)ドリルが適正に施行されている
  • 組織内で重要な役割を担うすべての関係者のユーザーデータ管理とクラウド バックアップおよびスナップショットに対する完全な透明性が確立されている
  • インスタンス、ボリューム、ファイル、フォルダ単位のリカバリを実行する災害復旧ドリルが適正に施行されている
  • 日次処理の概要が、たとえ単なるバックアップ無事完了の知らせであっても、適正にレポートされる
  • バックアップまたは災害復旧のポリシーの処理が不成功に終わった場合にアラートが発行される
  • リソースを、手動でタグ付けすることなく、自動的に保護する仕組みが確立されている

2ステージ:スケーリング

バックアップの自動化や定期的なアラートによって円滑なシステム運用が確立できたら、次のステップは、コストの最適化と時間の節約による効率化を目指すことです。

データの増加にともなうクラウド上でのスケーリングが不可欠になる中、複数リソースのリカバリが災害復旧(DR)プランの必須項目となっています。つまり、今日の企業にとって、その効率化と安全性の向上が重要課題です。実地テストとともに一括リカバリの実行を可能にして、ダウンタイムを最小限に抑えるN2WSのリカバリ シナリオは、そのような状況でさらに効果を発揮します。AWSユーザーは、リカバリの順番の設定や、あらかじめ定義されたリカバリ プランのコンフィギュレーションが可能になり、コンフィギュレーションの潜在的なエラー通知も受け取ることができます。また、複数のスナップショットやデータベースを確実に1クリックでリカバリできるようになります。

さらに、AWSコスト最適化方式の適用が可能になった点も見逃せません。N2WSが誇るリソース コントロール機能によって、AWSユーザーはインスタンスの自動開始/停止スケジュールを設定でき、EC2とRDSのインスタンスをより強力に制御できるようになりました。リソースのアイドリング(たとえば、週末のテスト インスタンスなど)に合わせて、インスタンスのオンとオフを設定できる機能性は、企業によっては月数十万円の節約をもたらしています。

第2ステージをクリアしたかどうかの判断基準となる代表的な指標は以下のとおりです。

  • すべてのアプリケーション/ワークロードに対して正しく定義されたバックアップとストレージのプランが施行され、そのコストの適格性がRTO(リカバリ時間目標)とRPO(リカバリ ポイント目標)要件の達成によって実証されている
  • AWSコスト最適化機能(リソース コントロール、より長期間低価格のストレージ オプションなど)をクラウド ベースで軽度から中程度に活用している
  • 組織内で重要な役割を担うすべての関係者に対するクラウド コスト、使用状況、パフォーマンス、可用性、セキュリティの透明性が確立されている
  • インフラストラクチャのスケーリングに応じて完全なデータ保護(一括リカバリ シナリオによるDRドリルや前もって定義された実地テストの実施などの)プロセスが自動完結している

3ステージ:最適化

AWS環境の最適化における最終ステージは、完全なデータライフサイクル管理プランの施行と実用状況に合わせた調整です。特に、多くの業界でコンプライアンスの要件が厳しくなる中、大量データをかなりの長期にわたって保管することが多くの企業にとっての必須要件となっています。スナップショットをAWS S3や、さらに安価なAWS S3 Glacierにコピーすることは、コスト面を考慮した場合、時に唯一の選択肢となる場合もあります。

N2WSのユーザーは、EBSスナップショットのAmazon S3バケットへのコピーはもちろん、AWS S3 GlacierとAWS S3 Glacier Deep Archiveへのコピーも自動化でき、レイテンシ、セキュリティ、可用性のいずれも犠牲にすることなく最大60%の節約が可能です。

第3ステージをクリアしたかどうかの判断基準となる代表的な指標は以下のとおりです。

  • AWSコスト最適化機能(リソース コントロール、より長期間低価格のストレージ オプションなど)をクラウド ベースで中程度から重度のレベルで活用している
  • 組織内で重要な役割を担うすべての関係者に対するクラウド コスト、使用状況、パフォーマンス、可用性、セキュリティの完全な透明性が確立されている
  • 「もしも」を想定した多様な災害復旧シナリオに対して、完全な制御と調整力を備えている
  • ストレージの効率化とコストの最適化を、将来のデータ スケーリングに応じて、さらに向上させるプランが文書化されている

AWS環境の最適化に終わりはありません!

これまで述べてきた各ステップは、決して一回きりのプロセスではありません。データライフサイクル管理が、データとインフラストラクチャの拡大と進化に対応しながら常に進行しなければならない作業であることは、大半の企業における共通認識です。そこでは、リソースの管理を単純化し、費用効果を高めてくれるN2WS Backup & Recoveryのようなツールの有効活用が重要なポイントになります。

N2WS Backup & Recoveryについては、是非ともクライムへお問い合わせください!

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