AWSバックアップの米大手ソフトウェア会社N2WSは、ユーザー第一の利便性を追求し、バックアップ、リカバリ、災害復旧(DR)、データライフサイクル管理のプロセスを完全サポートすることにコミットしています。特に、マルチクラウドのサポートに力を入れており、このほど、AWS環境に加え、Microsoft AzureもN2WS Backup & Recoveryコンソールの一部に追加されました。これは、マルチクラウド環境でAzureのワークロードを使用している企業にとっては、バックアップ ソリューションの有力なオプションとなります。バージョン4.0で、マルチクラウドのバックアップとリカバリを一括管理できるようになり、N2WS Backup & Recoveryの利便性が一段と充実したのは間違いありません。
このN2WSの最新リリースでは、一般的な機能が利用可能なのはもちろんのこと、データライフサイクル管理のサポートが強化され、その他のAWSサポート サービスへも対応も拡充されました。N2WS Backup & Recoveryについては、こちらよりお問い合わせください。
前置きはこのくらいにして、N2WS Backup & Recoveryバージョン4.0の新機能を詳しく見ていきましょう。
Microsoft Azureのための生まれ変わったN2WS Backup & Recovery
N2WSの最新バージョンは、AWSとAzureの両方のクラウド環境でリソースを運用している企業に対し、データ保護の一元管理を可能にします。既存のN2WSポリシーとスケジュール設定機能をそのまま使用しながら、新たにAzure VM(仮想マシン)のバックアップとリカバリも実行できるようになります。N2WSの中核的機能である即効型のワンクリック リカバリはもちろん、単一のダッシュボードからAWSとAzureの両方のリソースをモニタリングし、保護する機能が加わりました。
Azureリソースを選択するには、まずAccountsタブでどのアカウントからバックアップするかを選択します。
アカウントのセキュリティのために生成された1回限りの認証IDは、すべて大事に管理してください。これには、Directory(テナント)ID、Application(クライアント)ID、Client Secret Codeが含まれます。
これまでどおり、作成したポリシーはPoliciesタブで、すべてのリソースはBackup Targetsタブで確認することができます。
Azure VMまたはディスクのバックアップを選択します。VM(仮想マシン)を選択する場合、それにアタッチされたディスクも自動的にバックアップ対象に含まれます。ディスクのみのバックアップを選択することも可能です。バックアップのコンフィギュレーションはアカウント単位で行われるので、Policiesタブでは、複数サブスクリプション間の切り替えが可能です。
バックアップは単一のダッシュボードでモニタリングでき、AWSリソースとAzureリソースの切り替えがとても簡単に行えます。
AzureとAWSのすべての専用レポートは、Reportsタブで確認できます。すべてのバックアップやスナップショットに対して、処理のライフサイクルを通じてレポートを作成できます。N2WSのレポートはポリシーにもとづいて作成され、バックアップ アクティビティを分単位で詳細に記録します。
Microsoft Azure用のBackup & Recovery は、N2WSユーザーにとってどのような意味を持つのか?
マルチクラウドの柔軟性、一元管理と効率化
クラウドを活用している多くの企業は、マルチクラウドの管理にさまざまなツールと手法を組み合わせて使用しています。そのため、複雑化を免れず、時間と手間がかかり、思わぬミスの原因ともなりかねません。N2WSでは、最新バージョンの4.0から、単一のダッシュボードでAWSとAzureの両方を含むマルチクラウドを一括管理できるようになりました。これは企業の効率性、コスト、セキュリティにとても重要な意味があることは言うまでもなく、またバックアップの完全な透明性を確立して、コンプライアンス上の要件を満たすのにも役立ちます。
N2WSユーザーは、Azureデータのスケーラビリティにも柔軟に対応でき、スケジュールとポリシーを自在に設定してバックアップを自動化できるようになりました。また、N2WSのワンクリック リカバリを使用すれば、ダウンタイムを許容できないビジネス クリティカルなワークロードに対して、RTO(リカバリポイント目標)を大幅に短縮できます。そのうえ、年々危険性が増しているランサムウェア攻撃への対策も整い、ビジネスの重要な指標やレポートへのアクセスも確保できて、マルチクラウド バックアップのサマリーやレポートをチームメンバー、監査役、取締役と簡単に共有できるようになります。
また、N2WSユーザーはAzureバックアップの作成をリソース レベルに限る必要もありません。リソース レベルに限られると、複数サブスクリプション間で混乱が生じる可能性があります。その点、N2WSなら、複合的で柔軟なバックアップ スケジュールをアカウント単位でもサブスクリプション単位でも自在にコンフィギュレーション可能なので安心です。
データ ライフサイクル管理の新機能
ベータ版新機能:RDSスナップショットをAmazon S3にアーカイブ
新しいAzureサポートだけでなく、N2WSではAWSワークロードの保護も強化されています。ここからは、その新機能を見ていきましょう。
N2WS Backup & Recoveryのバージョン4.0では、データライフサイクル管理が拡充され、RDSスナップショットのS3への保存がサポートされるようになりました。今回はMySQL RDSスナップショットのサポートが追加されましたが、今後さらに他のRDSスナップショットへもサポートが拡大される予定です。
RDSリカバリに関する留意事項:リカバリ対象のデータベースやデータの種類は多岐にわたるため、この機能は現在、ベータ版としてリリースされています。各ユーザーは本番環境に使用する前にリカバリ テストを行い、ユースケースがサポートされることを確認することが推奨されます。
最初に、Policiesタブでライフサイクル管理を選択し、Backup to S3を有効にしてください。スナップショットのデータを保持する日数を指定し、S3にデータを保存する期間を指定します。スナップショットは指定したジェネレーション数に応じて古いものから削除され、S3への保存容量にも限りがあることにも注意してください。
次に、RDSのS3への保存を有効にし、AWS内のどのロールが適切な暗号化キーを用いてアーカイブするかを指定します。
RDSの新機能に関する注意事項:AWSバックアップ ツール、あるいはRDS独自のバックアップ ツールを使用する場合でも、作成できるスナップショット数には限りがあります(35/月)。これは日次バックアップには十分かもしれませんが、大半のAWSユーザーは実際はもっとずっと多くの容量を必要とします。スクリプトを作成することも可能ですが、100件までの上限がハードコードされています。毎日5,000件のバックアップを作成するユーザーも多く、上限への対応が必要になると同時に、バックアップを保持するためのコストも考慮しなければなりません。
N2WSでは、RDSスナップショットはS3に保存されると直ちに、このような上限の対象外となります。つまり、ジェネレーションを100未満に維持している限り、S3への保存は上限を気にせずに行え、長期保存のコストも心配する必要がなくなります。
RDSスナップショットのS3へのアーカイブは、N2WSユーザーにとってどのような意味を持つのか?
コストとスピードの大きな利点
データライフサイクル管理は現在、EBSとRDSのサービスを通じた合理化が一般的で、それによって、システム管理者の時間と手間を削減し、アーカイブ プロセスの簡素化が進んでいます。また、長期リテンションとレポート分析のコンプライアンス要件が満たしやすくなる利点も見逃せません。
AWSユーザーは、もはやAWS自体のバックアップ作成限度に制限される必要はありません。さらに、アーカイブが制約されないだけでなく、ストレージ費用も大幅に節約できます。特に、大量のデータがある場合にS3ストレージの適切な階層(ティア)を選ぶことによって効率よく節約でき、N2WSでは、ほんの数回クリックするだけでそれが実践できます。
サーバーレスのサポートも拡充
Amazon Aurora Serverless
N2WSでは、2016年以来、RDS Auroraクラスタのバックアップとリカバリをサポートしています。2018年には、Amazon Serverlessのサポートも追加されました。Aurora Serverlessは使用状況に応じて自動的にスタートアップまたはシャットダウンができ、リソースのスケーリング、メモリ、CPUなどをアプリケーションのニーズに合わせて処理できるので、サーバーレスはクラウド コンピューティングの未来を担う技術だという声も多く聞かれます。多様なワークロードに柔軟に対応して最適化できる点もさることながら、従来のようなデータベース サーバーのデプロイメントや管理を気にする必要がなく、プロセスが著しく簡素化される点が優れています。オートメーションがデザインに組み込まれているので、あまり頻繁でも規則的でもないワークロードには特に高いコスト効率が発揮されます。
N2WSのバージョン4.0では、このAmazon Aurora Serverlessをバックアップ ターゲットに 指定できるようになりました。
他のサービス同様、Policiesタブでバックアップ ターゲットにAurora Serverlessを選択できます。
Aurora Serverlessをバックアップ ターゲットに選択する場合、ストレージ サイズはAurora Serverlessのデータベース ストレージ スケーリング機能によって自動設定されます。また、バージョン4.0ではAurora ServerlessのDRプロセスを別のリージョンや別のアカウントに対して実行できます。
Aurora ServerlessのBackup & Recovery は、N2WSユーザーにとってどのような意味を持つのか?
劇的なスピード効果
Amazon Aurora Serverlessのサポートにより、N2WSユーザーはターゲットのバックアップと迅速なリカバリを数回クリックしただけで簡単に実行でき、RTO(リカバリ時間目標)を大幅に短縮できます。リストアのパフォーマンスが最適化される点が大きな効果をもたらしてくれます。Aurora Serverlessをバックアップ ターゲットに追加できるということは、DynamoDB、VPC、Redshift、Aurora RDSクラスタ、EC2、S3、FSx、EFSを含め、複数サービスのデータ保護を単一画面から簡単に管理できることを意味します。
AWS SSMエージェントのサポートの追加
AWS System ManagerはAWSの運用を中央管理するハブで、リソース全体の運用上の問題を一元的に追跡、解決、自動化できます。これに加え、オンプレミスのサーバーにSSMエージェントをインストールすることで、すべてのリソースのスキャニングとポリシー違反のレポート作成が可能になり、ハイブリッド クラウドのセキュリティとコンプライアンスを維持できます。このSSMエージェントは、AWSマーケットプレイスからEC2インスタンスに対して自動的にインストールされ、アプリケーションの整合性を保つバックアップを可能にします。
N2WSユーザーは、以前は、WindowsインスタンスにインストールされたN2WSのThin Backup Agent(シン バックアップ エージェント)を使用していました。これには、ボリューム シャドウ コピー サービス(VSS)かバックアップ スクリプトを使用してアプリケーションの静止化を実行する(それによって、クラッシュ整合では要件に合わない場合にアプリケーションの整合性を確立する)必要がありました。
しかし、N2WSのバージョン4.0では、AWS SSMエージェントを使用して、Windowsマシンでアプリケーションの整合性を保つバックアップを実行できるようになりました。AWS SSMエージェントはVSSと連携して自動的にリソースの更新、管理、コンフィギュレーションを行ってくれるので、AWSマーケットプレイスからインスタンスを実行している場合は、大きな時間の節約になります。
もちろん、N2WSのThin Backup Agentも引き続き利用可能で、スクリプトの並行処理など、主要なプロセスにThin Backup Agentの使用を選択することもできます。
AWS SSMエージェントのサポートは、N2WSユーザーにとってどのような意味を持つのか?
圧倒的に速さとシンプルさ
スクリプトを使用する必要のないユーザーは、プリインストールされたAWS SSMエージェントを使用すれば、アプリケーションの整合性を保つバックアップの作成プロセスを劇的に高速化および簡略化できます。
Azureサポートが拡充された新しいN2WS Backup & Recoveryバージョン4.0がすぐに利用できます!
N2WSをまだ使用していない方は、この機会にぜひ最新バージョンをお試しください。
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