Veeam Ver7まではLinux VMのバックアップを実施する際にファイルのインデックスを取得できませんでした。
そのため、通常のコンソールからのファイルリストアであれば問題なく実施できましたが、ファイルのインデックスを必要とするEnterprise Manager(Web UI)からのファイルレベルリストアは実施できませんでした。
しかし、Ver8からはLinux VMであってもインデックスの取得が可能になります。
もちろん、Windows VMの場合と同様にインデックスを取得するフォルダの指定/除外設定が可能です。
これにより、Enterprise Managerを用いてWebブラウザから指定したLinux VMからもファイルのリストアを実施できます。
※リストア時にはツリーからの選択の他、キーワード検索でもファイルを選択できます。
※一度、VeeamコンソールからGuest files(other OS)でのリストアを実施し、リストア時に使用するvSphereホスト等を指定しておく必要があります。
また、ゲストOS上の処理部分の機能追加としては事前テスト可能になりました。これにより、ゲストOS上でのアプリケーションを意識したVSSによる静止点作成やファイルインデックスを正常に実施可能かをバックアップ実行前に判断できます。
右上の図では、DB_MSSQL2012という仮想マシンに対する処理はRPCを介しては実施できないが、VMware Tools経由であれば問題なく実施できていることを示しています。
このようにバックアップの失敗原因となりやすい部分であるゲストOS内での処理を事前にテストすることで、問題点を洗い出し、バックアップをより円滑に実施できるようになります。
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