Veeam Backup & Replicationでは、vCenter ServerがインストールされているWindows仮想マシンをレプリケーションすることが可能です。
VSSを利用していただければレプリカ仮想マシンにおいても問題なくvCenterを利用できます。
vCenterのレプリケーションジョブ作成時には、追加での手順や注意事項がございます。
当記事では、順を追って必要な手順を紹介いたします。
1.
まず、レプリケーション先の仮想ホストを登録してください。
バックアップ対象のvCenterで管理されている仮想ホストの場合、vCenter Serverの登録とはまた別に、この仮想ホスト単体での登録が必要です。
その登録の際に、VMware ESXi with name ‘xxx’ already exists.というエラーが出力されるかもしれません。
この場合、IPアドレスで接続しようとした際にはホスト名に、逆にホスト名の場合はIPアドレスに切り替えて登録を試みてください。
ホスト名が設定されていないESXiサーバに関しては、Veeamがインストールされているサーバのhostsファイルを編集する形で擬似的にホスト名を設定すれば問題ありません。
2.
レプリケーションジョブを作成します。
作成の設定ですが、作成先のホストを選択する際は、vCenter Serverからではなく、先ほど登録したESXiホストを選択してください。
これ以外に関しては、特に必要な設定はありません。VSSの設定も他のWindows系仮想マシンと同じように実行可能です。
3.
通常通り、レプリケーションジョブを実行します。
4.
仮想化vCenterが停止した場合にReplicaよりフェイルオーバーを実行するか、vSphere Clientから作成されたレプリカ仮想マシンを直接起動してください。
この手順を踏んでいただければ、正常にレプリカvCenter Serverが動作します。
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なるほど、とても勉強になります。
“Replicaよりフェイルオーバーを実行するか、vSphere Clientから作成されたレプリカ仮想マシンを直接起動してください。”
vCenterが停止している状態でも、Veeamのコンソールから、”Replicaよりフェイルオーバーを実行”は可能?
またフェールバックは、手動でレプリケーションジョブを作成し実行するイメージでしょうか。
Takuさま
コメントいただきありがとうございます。
通常のレプリケーション機能の話として、vCenterが停止している状態では確かにフェイルオーバーできません。
今回はESXiホスト経由でレプリケーションを行っているため、ESXiホストが立ち上がっていればフェイルオーバーが可能です。
フェイルバックは、単独のジョブというわけではなく、フェイルオーバーを行った後のオプションの1つとして実行可能です。