Veeam Bakup & Replicationでは以下のような多くのファイルシステムをサポートしており、ベーシックディスクだけではなくLinuxのLVMやWindowsのダイナミックディスクなど複数ディスクで構成されているような論理ボリューム上のファイルもリストア可能です。
Guest OS | サポートしているファイルシステム |
Windows | NTFS FAT FAT32 ReFS |
Linux | ext ext2 ext3 ext4 ReiserFS JFS XFS Btrfs ※1 |
Unix | JFS XFS UFS |
BSD | UFS UFS2 |
Solaris | UFS ZFS(プールバージョン5000まで)※2 |
Mac | HFS HFS+ |
Novell | Novell Storage Services |
※1:BtrfsはVeeam B&R v8 Patch 1より対応開始
※2:Oracle SolarisはOracleのライセンス上の制限からサポートされません。
このように多くのファイルシステムをサポートできている理由としては、多くのファイルシステムをマウント可能な仮想アプライアンスをVeeam独自に用意し、vPower機能でその仮想アプライアンスにマウントしているためです。
- ユーザが指定したバックアップ内の世代、VMをvPowerが透過的にVMの構成ファイルとして公開
- 公開したファイルとFLR用の仮想アプライアンスイメージをNFSデータストアとしてvSphereにマウント
- マウントされたNFSデータストアからVeeam BackupサーバがFLR用の仮想アプライアンスを作成し、それに対象の仮想ディスクをマウント
このようにFLR専用の仮想アプライアンスが用意されているために様々なファイルシステムに柔軟に対応が可能になっています。
それでは実際にFLRの画面を紹介します。
まず、VeeamにはWindows用のFLRとマルチOS(other OS)用のFLRが用意されており、今回ご紹介しているFLRの仕組みとしてはマルチOS(other OS)用のものになっています。Windows用のFLRでは単純にVeeam BackupがインストールされたWindowsに仮想ディスクをマウントする仕組みですので、マルチOS用のFLRと比べるとサポートしているファイルシステムが少なくなっています。
そして通常のリストアと同様に対象のVM、対象の世代を選択します。
最後にFLR用の仮想アプライアンスを作成するホストや仮想アプライアンスIPアドレスを指定しています。
ここでEnable FTP…のオプションを有効にすることで仮想アプライアンスがFTPサーバとして動作し、マウントしている(バックアップされたVMの)仮想ディスク内のファイルをFTPクライアント経由で参照できます。
Finishをクリックすることでウィザードは完了しNFSデータストアのマウント処理やFLR用仮想アプライアンスの構成等が数十秒から数分で行われます。構成が完了するとVeeam Explorerが立ち上がり、ファイルのリストアを実施できます。
ここで指定したファイル、フォルダをオリジナルに直接リストアすることやVeeamに登録しているサーバにコピーすることができます。
直接リストアの場合には上書きするか頭にRESTORED-を付けて別名でリストアするか選択できます。
ただオリジナルへの直接リストアについてはSSHで接続しファイルを転送していますので、ゲストOS側でSSH無効にしている場合やポートを変更している場合などには実施できません。その場合には、先のFTPオプションを有効にしゲストOS上からFTPでFLR用仮想アプライアンスにアクセスすることでリストアが可能です。
※画像はWinSCPでのアクセスです。
このようにVeeam Bakup & Replicationではエージェントレスであっても柔軟に対応できるような仕組みが多く組み込まれています。
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