Ver9新機能予告 バックアップ先ストレージとの統合

投稿日: 2015年10月1日 作成者: Yukinobu
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バックアップ保存先のストレージは、仮想環境の可用性を考える際に重要な要素であり、Veeam Availability Suite v9では重複排除アプライアンスとの統合をより強化しています。
HP StoreOnce Catalystとの統合
HP StoreOnceの重複排除システムはデータのアーカイブ要件などに最適です。HP StoreOnceは小規模環境向けにHP StoreOnce VSA(仮想ストレージアプライアンス)、大規模環境向けには物理アプライアンスを提供しています。このHP StoreOnce Catalystとの統合はより高速なバックアップとリカバリを可能にし、帯域の使用率を削減します。詳細はこちらのブログをご参照下さい。

EMC Data Domainの対応強化
Veeam Backup & Replication v8からData Domain Boostを介したEMC Data Domainへの転送をサポートしており、これにより大幅にバックアップとリカバリのパフォーマンスが改良されました。v9ではEMC Data Domain Boost 3.0 SDKとの統合が行われます。これによりDD OS 5.6のサポートだけでなく、ソース側での重複排除や高速なWAN越しでの暗号化、オフサイトのEMC Data Domain重複排除ストレージシステムへの安全なバックアップが可能になります。

その他の重複排除アプライアンスの対応強化
・VMごとのバックアップファイル作成オプション：バックアップを10倍高速に
このオプションを選択するとバックアップジョブに複数のVMを登録している場合でも、各VM専用のバックアップファイルが作成され、フルと増分ファイルのつながりを保持します。これにより、並列処理が有効になっている一つのバックアップジョブが複数の書き込みストリームを持つことになります。多くのエンタープライズなバックアップストレージシステムは単一の読み取り書き込みストリームではI/Oスループットが方はすることはなく、並列ストリームによる書き込みに最適化されているため、この複数のストリームでの書き込みパフォーマンスが改善されます。
このオプションを選択した場合の問題点としてはVeeamの重複排除が各仮想マシン間のデータブロックに対して効かなくなることです。しかし、この問題点は重複排除ストレージシステムに保存している場合には、欠点となりません。重複排除ストレージシステム側の高度な重複排除によって補完され、データはグローバルで削減されます。
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・バックアップコピージョブのアクティブGFSフルバックアップ用オプション
このオプションはバックアップコピージョブのGFSオプションでフルバックアップを作成する必要がある際に、ターゲットのストレージに保存されているバックアップファイルを合成し、作成するのではなく、ソースのストレージに保存されているバックアップファイルからフルバックアップを作成するオプションです。これにより、合成フルバックアップを作成時に読み取りは高速なソースから行い、ターゲットへは書き込みのみとなるため、効率的なフルバックアップ作成が行えます。

・リカバリパフォーマンスの改善
ストレージの複製機能で連携された複製ストレージに対する、最適化が行われており、これによりインスタントVMリカバリやファイルレベルリストア、アプリケーションアイテムリストアのパフォーマンスが改善されます。最適なパフォーマンスのためには従来通り、Veeamのリファレンスアーキテクチャの使用をお勧めしていますが、この最適化はオフサイトの重複排除ストレージによって複製されているリポジトリからのリストアなどで役立ちます。
ランダムI/Oを必要とするファイルレベルやVeeam Explorerによりアプリケーション(Active Directory、SQL Server、Share Point、Exchange、Oracle)アイテムの復旧パフォーマンスを大幅に改善し、細かいリカバリを迅速に実行できます。

このようにv9ではバックアップ保存先のストレージとして利用されること多い重複排除ストレージシステムに焦点を当てた、機能追加、改善が行われています。

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