5/20~22にマイアミで行われている仮想環境のデータ保護ソリューション「Veeam」のイベントであるVeeamON 2019の情報をご紹介します。
セッションは2日目から開始され、まずはビジョンジェネラルセッションの様子を紹介します。
●ビジョンジェネラルセッション
現在ワールドワイドで展開しているVeeamソフトウェアの顧客数データが更新され、
現時点では35万人を超えるユーザに愛用頂いており、さらにVeeamはソフトウェアのみで(ハードウェア展開なしで)なしで
売り上げが1億ドルを突破する見込みであると紹介していました。
次に、ここ3年のVeeamで追加された主なアップデートについての概要紹介では、
特にストレージベンダーが提供しているストレージスナップショットシステムとの統合によって、
よりエンタープライズな要求にも対応できるようになったと紹介しています。
また、Veeam Backup & Replication 9.5 Update4にて追加されたSOBRのオブジェクトストレージ連携によって、
新規顧客の開拓につながったとも紹介していました。
●テクニカルジェネラルセッション
テクニカルジェネラルセッションでは、Veeam Availability Suite v10の発表がアナウンスされました。
それでは、アナウンスされた機能について紹介していきます。
Capacity Tierのパワーアップ
Veeam Availability Suite v9.5 Update4から追加されたスケールアウトバックアップリポジトリに対して、
Amazon S3やAzure Blob Sotrageをアーカイブ層として登録し、インアクティブな世代をポリシーに従いオフロードする機能が、より便利になります。
まず、オフロードのポリシーとしてPerformance Tierに新しいフルバックアップのリストアポイント(vbkファイル)が作成された時、即座にデータを転送対象とすることが可能になりました。
これによって、合成フルやアクティブフルバックアップでリストアポイントが作成された後、即座にクラウドへ最新のフルバックアップデータを同期させることが可能になりました。
NAS Backup
CIFS/NFS/SMBなどのプロトコルを使用して接続できるNAS共有上のファイルバックアップがサポートされます。
さらにバックアップコピージョブも紐づけることができるため、ファイルの2次コピーも可能です。
また、リストア時には共有領域全体のリストアや、個別ファイルの特定地点へのリカバリもサポートされています。
Direct Restore to VMware
こちらはVeeam Agent for Microsoft Windowsの機能強化となります。
Veeam Agent for Windowsで取得したデータから、VMware環境へインスタントVMリカバリができるようになります。
デモでは実際に使用していた物理PCを水の中へ落として破壊し、VeeamコンソールからインスタントVMリカバリを実行し即座に復旧していました。
また、終盤では現在α版となるVeeam Backup & Replication for Microsoft Azureがアナウンスされました。
Webブラウザより、登録したAzureアカウント環境のバックアップやリストアが行えるものとなります。
取得したデータは、ポリシー設定によりAzure Blob Storageへアーカイブすることも可能です。
この他にも、テクニカルジェネラルセッションでは、Veeam Availability Console v2やVeeam Backup for Office365 v3、Veeam Availability Orchestrator v3の新機能を紹介していました。
こちらは後日改めて紹介できればと思います。
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