データ保護ソフトウェアVeeam Backup & Replicationでは、ジョブ設定などの構成情報をデータベース上で保持します。この構成情報データベースですが、Veeam 11以前はMicrosoft SQL Serverのみが対応していましたが、最新版のVeeam 12からはPostgreSQLも対応しています。
PostgreSQLへの対応を開始した背景としては、無償で使用可能なMicrosoft SQL Server Expressには以下のような機能制限があり、Veeamでの保護対象が500マシンを超えるような環境や、多数のジョブを同時実行するような環境、テープへのファイルバックアップを構成している環境などではこれらの制限がボトルネックとなり、Veeamの動作に影響を及ぼす場合があることが挙げられます。
・1つのソケットまたは 4つのコアの使用
・インスタンスあたりのRAM使用量:1.4GB
・データベースサイズの上限:10GB
保護対象が500マシン以下の小規模~中規模環境であれば、基本的には構成情報データベースとしてSQL Server Expressを使用することに問題はございませんが、特にSQL Server Expressを使用することにこだわりがないのであれば、PostgreSQLへ移行することで上記のようなパフォーマンス的な懸念点が少なくなります。
現在、SQL Serverを構成情報データベースとして使用している場合に、PostgreSQLへと構成情報データベースを移行する手順としては大まかに、以下の5ステップです。
1.PostgreSQLをインストール
2.Veeam構成情報のバックアップを取得
3.Veeam構成情報のリストア
4.PostgreSQLのチューニング(オプション)
5.SQL Serverの削除(任意)
下記記事で、画像付きで詳細な手順を記載しておりますので、是非ご覧下さい。
Veeam構成情報データベースの移行手順 [SQL Server ⇒ PostgreSQL]
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