Veeam Backup & ReplicationにWindow系のマシンを登録することで、そのマシンをバックアップやレプリケーションの処理を行うProxyサーバとして利用できます。このProxyサーバをSAN環境や仮想環境に配置することで処理自体を高速に行うことも可能ですし、仮想環境の追加導入や既存環境のDR環境構築などを容易に構築、管理できます。
参考:Veeam Backup & Replication Version 6のバックアップ、レプリケーション時の処理モードX 3
例えば今までは東京だけで仮想マシンのバックアップを行っていましたが、新たに大阪でも仮想マシンのバックアップを行うことになりました。
この時に大阪でもバックアップ用の環境を構築しようとするとバックアップソフトのインストールからストレージの購入と大きな手間とコストがかかる上に分散して管理する必要があります。
また既存の東京にあるバックアップ環境にバックアップを行うとすると大量のデータをWAN経由で処理しなくてはならなく、障害発生時のダウンタイムも大きくなります。
しかしVeeam Backup & ReplicationのProxyサーバを利用すれば簡単にこの問題を解決できます。処理をあまり行っていないような適当なWindows系の仮想マシンをプロキシとして登録します。このプロキシサーバに処理を行わせることで大阪でも簡単にバックアップ環境を構築できます。
さらに大阪にストレージを用意しない場合であっても圧縮、重複排除を行った最小限のデータのみをWAN経由で取得することができます。これはレプリケーションを行う場合にも有効です。
このプProxyサーバを利用した構成は実際に処理を行うマシンを分散させ、かつ一台のVeeam Backup & Replicationで管理が可能です。これにより数百の支店で仮想環境を用いるような大規模環境でも容易にCDP環境やDR環境の構築、管理を行うことが可能です。
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