VMwareのVADPを使用したソフトでバックアップを行う場合にはスナップショット機能を利用します。これにより、静止点を簡単に作成でき簡単にバックアップが行えます。
しかし、このスナップショットは変更量に応じてサイズが大きくなっていくために、バックアップ時間が長くなった場合や、変更点が多い場合などには肥大化していってしまいます。
そして、このスナップショットを削除する場合にはマージ(結合)処理が伴うため、そのスナップショットのサイズに応じた空き容量が必要になります。この時に空き容量が足りないと、スナップショットが削除できずに、残ってしまい、また空き容量が少なくなるといった悪循環が発生してしまいます。
Veeam Backup & Replication Version7では新たに、この問題に対する解決策を提供しています。それがSANスナップショットからのバックアップです。
この機能では、vSphere上でスナップショットを作成し、その状態でSANのスナップショットを作成、そして、vSphere上のスナップショットを削除することでスナップショットを保持する時間をSANのスナップショット作成時間のみにするというものです。これによりvSphere上でスナップショットを保持する時間を格段に短くすることができます。
対応ストレージ
・HP StoreVirtual VSA
・HP StoreVirtual(Lefthand,P4000)
・HP StoreServ(3PAR)
① vSphere上でスナップショットを作成
この際vSphereが保持するCBT(変更点追跡)機能の情報も取得します。
また、複数のVMがジョブにある場合には、全てのVMのスナップショットをここで作成します。
② API連携の可能なSANストレージに対してLUNのスナップショット作成を指示
SANストレージ機能を使用していますので高速にスナップショットボリュームを作成できます。
③ vSphere上にあるスナップショットを削除
以降の処理ではvSphereに対する処理は行われません。これによりvSphere上のスナップショットの肥大化等の影響を最小限に抑えることができます。
④ LUNのスナップショットからProxyがデータを取得
この時①で取得したCBTの情報を利用しますので、変更点のみの高速なバックアップが可能になります。
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