今回はデータの保存に関する機能であるWANアクセラレーション、交換ドライブ、テープなどに関するものから特長的なものをご紹介します。
※機能改善の一覧についてはこちらから”[技術資料]v8の新機能.pdf”をダウンロード可能です。
//www.climb.co.jp/soft/veeam/document/
- WANアクセラレーション
- パフォーマンスの向上
高速なCPUとSSDキャッシュの最適化により、v7の最終パッチに比べ最大3倍までパフォーマンスが向上しました。 - キャッシュの最適化
WANアクセラレーションに割り当てらた領域は即座に消費され、断片化、キャッシュ成長によるディスクスペースの枯渇を防ぎます。 - キャッシュの手動作成
v7までは実行されたジョブのキャッシュのみを作成していましたが、v8からは指定したリポジトリにあるバックアップファイルを指定し手動でクロールを実施、キャッシュを作成できます。
- パフォーマンスの向上
- 交換ドライブ
バックアップ保存先のディスク等を取り換えて使用するような構成行う際に、交換後のディスクのクリーンアップ等を行うためにVer7ではレジストリから設定を行っていました。しかしVer8からはリポジトリのAdvanced設定から簡単に設定できます。さらにWindowsのリポジトリを使用している場合には下記の機能もサポートされます。- インテリジェントなクリーンアップ
過去にリポジトリとして利用されたドライブが再度、装着された場合に、そのドライブ内に存在するバックアップファイルを自動でチェックし、ジョブで設定されている保持ポリシー上、既に必要のなくなったファイルが存在する場合には削除します。 - ドライブ文字の追跡
新たにCDドライブ等が追加され設定してあるリポジトリのドライブ文字が変更されてしまった場合でも対象のドライブを自動的に追跡します。
- インテリジェントなクリーンアップ
- テープ
- サポートの拡大
- リモートサーバ(Windows)に接続されているテープへの転送
Veeamバックアップサーバに登録されているリモートのWindowsマシンに接続されているテープへの転送をサポートしました。 - 合成フルバックアップの作成
定期的にフルバックアップ作成が行われないバックアップモードを使用しているジョブをソースとした際に、テープへの転送時に合成フルバックアップを作成できます。 - バックアップコピージョブのソース利用
- プレ/ポストジョブスクリプト
- メディアのソフトウェア上書き保護
- Amazon Storage Gateway
AWS Storage Gateway version 23-Oct-2014 以上で Sony TSL-A500C Autoloader medium changer emulationを使用した転送をサポート - メディア保管庫
書き込み済みのテープメディアを簡単に追跡できるよう、オフラインとなったメディアは格納している棚やオフサイトの場所の名前を設定したVaultに自動的に割り当てられます。
- バックアップストレージとの統合
大きな統合としてEMC Data Domainとの統合がありますがv8では以下の重複排除ストレージとの統合も実施されています。- ExaGrid
Veeamのデータ転送機能がExaGridアプライアンス上で直接動作可能です。これによりバックアップファイルへのローカルなアクセスが行えるためパフォーマンスが大きく改善されました。 - HP StoreOnce
現在、HP StoreOnceとの完全な統合は行われていませんが、バックアップリポジトリとしてHP StoreOnceを指定した場合、自動的に圧縮率などの設定に推奨設定が使用されます。HP Catalystとの統合は現在開発中です。
- ExaGrid
- バックアップコピージョブ
- ファイルロック時のサスペンド機能の追加
- バックアップのマッピング機能の追加
- バックアップコピージョブのソースとしての利用
このようにバックアップの保存に関する部分でも様々な機能追加が行われています。次回はVeeam Ver8でのユーザインターフェイス回りの改善をご紹介いたします。
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