弊社が取り扱う仮想環境のモニタリングツールVeeam ONEのReporterを使った、ユーザのキャパシティプランニングを助けるレポートを紹介するシリーズ第三回目です。
第三回は仮想環境のリソースを多角的観点で分析しあと何台分の仮想マシンが追加できるかを調査できるHow Many More VMs Can be Provisionedレポートです。
- ホスト停止をシミュレートして必要リソースを計算するHost Failure Modellingレポート
- データストアの容量増加を予測するOver-provisioned Datastoresレポート
- 追加できる仮想マシン数を予測するHow Many More VMs Can be Provisionedレポート
- リソース枯渇までの日数を予測するCapacity Planningレポート
仮想環境のリソースの残量はvSphere Client上から数値で簡単に求められますが、仮想マシン何台分に相当するかをすぐに計算することは容易ではありません。
How Many More VMs Can be Provisionedレポートでは、今現在の仮想環境に対し追加できる仮想マシンの数を予測します。
これはデータストアの空き容量だけではなく、メモリやCPUの利用率といった多角的な観点から、単に追加できるだけではなく稼働できる仮想マシンの数を求めます。
Veeam ONEでは稼働中の仮想マシンのリソース使用量から、その仮想環境における平均的な仮想マシンの設定を求め、それに基づき追加できる仮想マシンの数を算出します。
平均的な仮想マシンではなく、環境内の特定の仮想マシンを指定して算出させることも可能です。
このレポートでは、多様な観点での分析をサポートするべく、複数の観点から考えられた設定が用意されています。
たとえば、CPUとメモリの予約設定の考慮や、データストアの読み込み・書き込み速度、あるいはホスト1台をメンテナンスモードとした場合のシミュレートも可能です。
出力されたレポートのSummary欄では、環境全体で追加できる稼働可能な仮想マシン台数、想定された仮想マシンのリソース設定およびリソース使用量、各ホストまたはクラスタにおける具体的な台数と制約となったリソースについて表示します。
これにより俯瞰的に仮想環境上のリソースの余裕を確認し、あと何台仮想マシンを導入できるか、あるいは導入計画にあたって新規のホスト追加が必要となるかどうかを判断し決定するのを助けます。
Details欄では、各ホストまたはクラスタごとに具体的な内容を表示可能です。
現在の平均リソース使用率や最大まで仮想マシンを追加した場合のリソース使用率の算出も可能です。
リソース使用率はCPUやメモリの使用率だけではなく、読み込み・書き込みやIOPSといった仮想マシンの速度に最もかかわるデータストアを重点的に分析しています。
このレポートにより、さまざまなリソースの状況を考慮した仮想マシンの追加計画を定め、仮想ホストの増強・増設を行うタイミングを算出しやすくなります。
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