本記事ではMicrosoft SQL Server仮想マシンを使用しているお客様からよくいただくご質問を紹介していきます。
Q. MSCS(Microsoft Cluster Service)でクラスタを構成している仮想マシンの共有ディスクまでレプリケーション可能ですか?
A. VMwareの場合:共有ディスクをRDM(Row Device Mapping)で構成しているのであれば可能です。
Hyper-Vの場合:実施できません(Hyper-Vのパススルーディスクをサポートしていないため)。
VMwareのRDM(物理、仮想いずれも)をZertoではレプリケーション可能です。ただし、ここで注意が必要な点としてアクティブなノードとなっているVMのみを保護できるという点があります。ZertoはVMからディスクへの書き込みをキャプチャしてレプリケーションを行いますので、書き込みが発生しないパッシブノードを継続的に保護することはできません。
※全てのクラスタサービスが一つのアクティブノードで実施されていない場合、共有ディスクに不整合が発生する可能性があります。
移行という観点で言えば、少々手間はかかりますが、パッシブノードまでレプリケーションすることも可能です。手順の詳細についてはこちらまでお問い合わせください。
Q. 一時的な処理のためのデータディスクの内容まで、同期されてしまいますか?
A. 同期されないように指定可能です。
レプリケーション構成時に仮想ディスク個別にTempディスクか否かを指定できます。これにより、初期同期は実施されるが、リアルタイム同期は実施しないという設定が行えます。この設定を行ったディスクはフェイルオーバ時に再構成されます。
Q. データベースのバックアップやログ配布は必要ですか?
A. 不要です。
Zertoのジャーナル履歴により保持するように設定した期間は、その期間内の任意のタイミングに対してフェイルオーバを行えるため、バックアップは必要ありません。
また仮想マシンのローカルディスクにバックアップやログ配布を行うように構成すると、バックアップが作成されたタイミングでディスクへの書き込みが増大し、RPO、ジャーナルサイズが増加します。そのため、バックアップ、ログ配布を行うのであれば、新たなディスクを作成し、それをZertoでTempディスクとして指定することが推奨されます。
Q. トランザクションの整合性は保証されますか
A. デフォルトでは保証されず、クラッシュコンシステントな状態です。
Zertoは書き込み順序を保証し、OSによる確認されたローカルディスクへの書き込みのみをレプリケーションします。そのため、デフォルトでは常にクラッシュコンシステントな状態がレプリケーションされています。トランザクションの整合性まで保証する場合には別途Zerto VSSエージェントが必要になります。
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