Veeam Backup & Replication についてよくある質問

VMware、Hyper-Vに対応した仮想マシンのバックアップ・レプリケーションツール

Veeam -トラブルシューティング

Veeam -導入・製品

アップデートや再インストール時にVeeamの設定情報を引き継げますか?

はい、引き継げます。
Veeam Backup & Replicationの設定情報はSQL Serverに保存されているため、既にあるVeeam Backup & Replicationのインスタンスを再利用することで設定情報等の引き継ぎが行えます。
しかしバージョンアップに伴い表の構造等が変更されますので、基本的には同一バージョンもしくは上位のバージョンでのみ再利用が可能です。古いバージョンを再インストールした際に、インスタンスの再利用が行えない場合もございますので、お気をつけください。

Veeam -システム要件

Veeam Backup & Replication と vCenter Serverを同じマシンに導入してもいいですか?

技術的にはVeeam Backup & Replication(Veeam B&R)とvCenter Serverを同じWindowsマシンに導入することは問題ありません。
しかし、この2つのソフトウェアを同居させることは推奨しておりません。
理由として以下の3点があげられます。

  • 双方ともにリソースを消費しやすいソフトウェアであり、リソースの適切なプロヴィジョニングが難しいこと
  • 片方に障害が発生しマシンの再起動が必要となった場合、もう片方の動作に影響をおよぼすこと
  • 双方ともにデフォルトのインストールではSQL Server Express Editionをインストールし使用しますが、Express Editionは使用可能なリソースに制限が加えられており、VeeamとvCenter双方からの激しいアクセスに耐え切れず双方の挙動に影響を及ぼすことがあること

これらの理由のため、可能であれば別々のマシンにインストールしていただくことを推奨しております。

Windows Storage Server をVeeamサーバとして利用可能ですか?

Windows Storage ServerとWindows Serverは同じコードを元に構築されているため、基本的には全てのVeeamのコンポーネントをStorage Server OS上にインストール可能です。
Veeam Server console
Veeam Backup Proxy
Vpower NFS server
WAN accelerator
Backup repository

しかし、Windows Storage Serverはベンダーによってカスタマイズされていることが多く、.NETの機能が有効化されていない場合や.NET Frameworkのインストールに問題がある場合があります。このような場合にはVeeam ServerのGUIは.NETコンポーネントに依存しているため、インストールすることができません。

.NETコンポーネントについてWindows Storage Serverのエンドユーザライセンス(EULA)のご確認やベンダーへのお問い合わせをお願いいたします。
EULAのパス C:\windows\system32\license.rtf
開発元KB http://www.veeam.com/kb1923

サポートするバックアップ保存先

リポジトリサーバのローカル(内部)ストレージ

リポジトリサーバに直接接続されたストレージ(DAS)
※外部のUSB/eSATAドライブ、USBパススルー、RAWデバイスマッピング(RDM)ボリュームなどを含みます。

ストレージエリアネットワーク(SAN)
※バックアップリポジトリにハードウェアまたは仮想HBA、ソフトウェアiSCSIイニシエータを介してSANファブリックに接続する必要があります。

ネットワーク接続ストレージ(NAS)
-SMB(CIFS)共有:リポジトリとして直接登録することが可能です。
-NFS共有:Linuxのリポジトリサーバにマウントする必要があります。

高度な連携が可能な重複排除ストレージアプラインス
-Dell EMC Data Domain(DD OSバージョン5.6、5.7、6.0、6.1)
-ExaGrid(ファームウェアバージョン5.0.0以降)
-HPE StoreOnce(ファームウェアバージョン3.15.1以降)
-Quantum DXi(ファームウェアバージョン3.4.0以降)

 

関連トピック
バックアップ先はどこが選択できますか?

Veeam Backup & Replication Enterprise Managerに推奨される環境

※Veeam Backup & Replication Enterprise ManagerはWebブラウザからVeeam Backup & Replicationのバックアップ・レプリケーションジョブ等を管理するためのソフトウェアです。またEnterprise版の機能であるU-Airや1 Click File Restoreでも使用いたします。

ハードウェア
・CPU: x86-x64 プロセッサ

・メモリ: 4 GB RAM (推奨する最小構成)

・ディスク容量: システムディスク上に 2 GB

・ネットワーク: 1Gbit/sec

 

対応OS(下記のの64bit OSにインストール可能です)
●Mictosoft Windows Server 2022(Veeam Backup Enterprise Manager 11a以降で対応)
●Microsoft Windows Server 2019
●Microsoft Windows Server 2016
●Microsoft Windows Server 2012 R2
●Microsoft Windows Server 2012
●Microsoft Windows 2008 R2 SP1
●Microsoft Windows 2008 SP2
●Microsoft Windows 10
●Microsoft Windows 8.x
●Microsoft Windows 7 SP1

 

SQL Server(有償版もしくはExpressエディション)
●Microsoft SQL Server 2019
●Microsoft SQL Server 2017
●Microsoft SQL Server 2016
●Microsoft SQL Server 2014
●Microsoft SQL Server 2012
●Microsoft SQL Server 2008 R2
●Microsoft SQL Server 2008

※インストーラにはMicrosoft SQL Server 2012のExpressが含まれています。

 

ソフトウェア
Microsoft .NET Framework 4.7.2 ※インストーラに含まれます。

Microsoft Internet Information Services 7.5 以降
※IIS 8.0の場合、ASP.NET 4.5、.NET 4.5拡張機能を含みます。
※IIS8.5の場合、Veeam Self-Service Backup PortalとvSphere Self-Service Backup Portalを使用する際には、URL書き換えモジュールが必要です。
※これらのコンポーネントがインストールされていない場合、セットアップ中に自動的に構成することも可能です。

 

ブラウザ
Internet Explorer 11.0以上
Microsoft Edge
Mozilla Firefox、Google Chromeの最新版
※JavaScriptとWebSocketを有効にする必要があります。
※Enterprise Managerからエクスポートしたレポートを表示するためにMicrosoft Excel 2003以上が必要です。

Veeam -ライセンス

Veeam Universal License (VUL)はどんなライセンス体系ですか?

Veeam Universal License(VUL)は、サブスクリプション(年額前払)形態でご利用いただけます。インスタンス数(保護対象数)または保護容量で課金するライセンス体系で、以下が保護対象となります。
●仮想マシン(vSphere/Hyper-V/AHV)
●物理サーバ(Windows/Linuxなど)
●クラウドインスタンス(AWS/Azure/GCP)
●NASデータ

詳細は:

Veeam Universal License (VUL)について | クライム情報発信ブログ:ClimbMeUp

詳しくはお問合せください。
お問合せフォームはコチラ

インスタンスとはなんでしょうか?

保護対象の単位です。1インスタンスにつき10個まで、以下のバックアップ対象を割り当てることができます。
●1仮想マシン(vSphere/Hyper-V/AHV)
●1物理サーバ(Windows/Linuxなど)
●1クラウドインスタンス(AWS/Azure/GCP)
●500 GB分のNASデータ

 

詳しくはお問合せください。
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ライセンス体系はどのようになっていますか?

サブスクリプション(年額前払)形式となります。
1ライセンスにつき10個まで以下対象を保護できます。
●1仮想マシン(vSphere/Hyper-V/AHV)
●1物理サーバ(Windows/Linuxなど)
●1クラウドインスタンス(AWS/Azure/GCP)
●500 GB分のNASデータ

 

※Veeam Backup Essentials の場合
1ライセンスで5台(1環境につき50台の制限)

 

詳細はこちら

Veeam -評価

Veeam -購入サポート

Contract No.とは何ですか?

Contract No.はユーザがVeeam/クライムとのサポート・保守に加入した最新(または最後)の追跡番号です。
この番号はユーザのライセンス・ポータルでも確認することができます。
サポート・保守更新時には必ず必要になりますので、Contract No.をお問合せください。
サポート・保守が更新されますと、暫くした後、新たなContract No.がアサインされます。
以前のContract No.では追跡ができなくなります。

サポートは最新バージョンのみですか? 古い(前の)バージョンもサポートしてもらえますか?

最新バージョン以外の古いバージョンのサポートも承っております。
しかし、開発元(Veeam 社)の正式サポートは最新バージョンとその1つ前のバージョンまでとなります。(例:2022年1月現在のVeeam Backup & ReplicationのバージョンはVer11.0、10.0、9.5、9.0、8.0、7.0、6.5…と存在していますが、このときの正式サポート対象はVer11.0、10.0 となります。)
そのため、古いバージョンの場合、いただいたご質問の内容によっては開発元からのサポートを受けられず、アップグレードをお願いすることになりますので、ご了承ください。

Veeam -機能

レプリケーションしたいVMのクローンVMを利用して初回のフルレプリケーションを行わず、差分レプリケーションを行えますか?

レプリケーションが”The operation is not allowed in the current state.”または”その操作は、現在の状態では実行できません。”で失敗します。

以下をご確認ください。
・レプリケーション元ESXiホスト
・レプリケーション先ESXiホスト
・レプリケーション対象VMのハードウェアバージョン

 

レプリケーション先のESXiホストがVMのハードウェアバージョンと互換性がない場合に、
このエラーによってレプリケーションが失敗します。

【参考】ハードウェアバージョンの互換性リスト

 

互換性のある状態にする必要があるため、
対処法としては、以下の2通りの方法があります。
・レプリケーション先ESXiホストをバージョンアップする。
・VMのハードウェアバージョンをダウングレードする。

【参考】ハードウェアバージョンのダウングレード方法

Enterprise ManagerでROLES設定を行いVMを選択するときに、一部ホストが表示されない。

以下に該当していないかご確認ください。
・vCenter経由とスタンドアロンホストの両方で同一ホストを登録している。
・どちらもホスト名で登録されている。

このとき、名前解決が行えず、Enterprise Managerが情報を正常に収集できません。

 

以下の対応を実施することで、全てのホストが表示されるようになります。
1.以下のいずれかを実施します。
・スタンドアロンホストをホスト名ではなく、IPアドレスで登録しなおす。
・Veeamサーバのhostsファイルにスタンドアロンホストのホスト名をIPアドレスを記載する。
2.Veeamコンソールで上記のホストをRescanします。
3.Enterprise ManagerでVeeamサーバの情報を収集します。

バックアップ対象(VM01, VM02)からVM02を除外した場合、VM02のリストアポイントは指定した世代数を保持しますか?

いいえ、保持しません。
例えば、リストアポイントを4世代とした場合、バックアップを取得するたびに世代数が減っていきます。
11/1, 11/2, 11/3, 11/4とバックアップを取得し、11/5にVM02が除外されたバックアップを取得した場合、VM02のリストアポイントは11/2, 11/3, 11/4となり、11/1のリストアポイントは消されます。
最終的には11/4のリストアポイントがフルバックアップファイル内に残り続けます。
これを消すにはフルバックアップの再作成や再構成(Compact full)が必要です。

Veeam V12新機能:オブジェクトストレージへの直接バックアップ

Object Storage

V12では、Direct-to-ObjectとDirect-to-Cloudの2つの主要な機能を提供しています。最初の機能は、バックアッププロキシやエージェントからオブジェクトストレージに直接バックアップを送信することで、中間ステップを回避することができます。さらに、このようなストレージへの直接接続が不可能な場合、トラフィックはゲートウェイサーバーの弾力的なプールを介してリダイレクトされることができます。さらに、ROBO(Remote Office Branch Office)環境を含め、より効率的なクラウドへの直接バックアップを実装しています。

また、新しいSmart Object Storage API(SOSAPI)ソフトウェア・インターフェースにより、オブジェクト・ストレージ・ベンダーがVeeam Backup & Replication v12と深く統合できるようになったことも特筆に値する(パフォーマンスの向上とユーザー・エクスペリエンスの改善に向けて)。

Veeam V12新機能:イミュータビリティ機能の強化

イミュータブル(Immutable)バックアップ機能は、ランサムウェアからバックアップを保護する手段を実装しています。この機能は、オンプレミスとクラウドネイティブの両方のワークロードで利用でき、ストレージのライフサイクルを通じてバックアップを保護し、管理者側の操作からも保護します。また、バックアップだけでなく、アラームにも不変性を持たせることができるため、より高度なインフラ保護が可能です。

Immutability Workloads

イメージレベルでのバックアップのサポートに加え、NASストレージ、スタンドアロンエージェント、AWSとMicrosoft Azureのバックアップ(Azure Blob Storageも)、HPE StoreOnceストレージでバックアップのイミュータビリティが利用可能です。また、トランザクションログやエンタープライズアプリケーションに対しても、プラグインを介して利用することができます。

Veeam V12新機能:多要素認証とベストプラクティスアナライザー

これらの高度なセキュリティ機能により、管理者は2つの新しいツールを手に入れることができます:

多要素認証は、RFC 6238に基づくTOTP(Time-Based One-Time Passwords)の仕組みに基づく2要素認証(2FA)機能を通じてコンソールへのアクセスを可能にします。個々のアカウントに対して有効にすることができます。

Multi-factor authentication

Best Practices Analyzerコンポーネントは、バックアップサーバーと製品の構成をチェックし、セキュリティと復旧成功の可能性を向上させるための重要な変更を管理者に提案します。

The Best Practices Analyzer component checks the backup server and product configuration

Veeam V12新機能:バックアップのインフラ整備

回転メディアに切り替えると、ディスクは自動的に既存の古いバックアップからクリアされます。さらに、ユーザは既存のバックアップチェーンを使い続けることもでき、現在のタスクにのみ属するバックアップを削除するか、メディア上のすべてのバックアップを削除するかの2つのオプションのうち1つを選択することができます。

Storage Compatibility Settings

v12では、SOBRリバランス機能が導入されました。Performance Tierエクステントのブロックおよびファイルストレージレベルでストレージ消費をリバランスし、エクステント間のデータ分散を均等にすることができるようになりました。この操作は、新しいエクステントを追加するときに実行する必要がありますが、常に実行する必要はありません。エクステント退避とSOBRリバランスの操作は、前述した新しいVeeaMoverエンジンを使用して、エクステント間でより効率的にバックアップを移動させます。

SOBR rebalance

また、ユーザーの要望により、マルチサイトやネットワーク環境でのトラフィックを管理するためのいくつかのインターネットルールが追加されました:

at the request of users, several internet rules have been added to manage traffic in multi-site and network environments

最後に、メール通知のOAuth 2.0対応です。SMTPによる認証に加え、Google GmailとMicrosoft 365のOAuthプロトコルによる認証をVBR V12がサポートするようになりました:

OAuth 2.0 support for email notifications

Veeam V12新機能:バックアップとリカバリー

新しいBackup Copyジョブは、新しいプラットフォームの機能との互換性を確保するために、個々のVMに基づく新しいフォーマットでチェーンを作成します(Per-machine backup chain)。既存のジョブはこのアップデートの影響を受けません。

Per-machine backup chains

アプリケーショングループについては、仮想テストラボで起動する前に、Windowsファイアウォールのネットワーク接続を自動的に無効化するオプションが追加されました。これは、リストアプロセスのテストが必要なバックアップで、ファイアウォールが外部接続をブロックするのを防ぐために必要です。

Windows Firewall network connection before launching them in a virtual test lab

そして最後の非常に便利な機能です。これからは、更新されたBackup Browserを使って、復元ポイントと本番機のファイルを比較することができ、選択したバックアップが取られた後にどのファイルが変更または削除されたかを表示します。

Compare a restore point with the files on the production machine using the updated Backup Browser

また、バックアップシステムと本番システムの間で、個々のファイルやフォルダの属性の違いを、新しいダイアログボックスを使って1画面で確認するオプションが追加されました:

Compare Attributes

もう一つの新機能は、ファイルやフォルダーのアクセスコントロールリスト(ACL)だけを復元する機能です。これは、管理者が誤ってフォルダやファイルのパーミッションを一括で変更してしまった場合に必要になることがあります。また、v12では、Windowsファイルを直接復元する際に、異なるターゲットマシンを選択できるようになりました(これまではLinuxのみ)。最後に、バックアップのエクスポートの機能が向上し、元のバックアップがあった同じリポジトリだけでなく、エクスポートしたポイントの保存先を任意に選択できるようになりました:

Export Backup

Veeam V12新機能:テープバックアップの改善

WindowsとLinuxの両サーバーに接続されたテープライブラリーやメディアをテープバックアップ用に登録することが可能に:

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Backup-to-Tapeタスクは、ワークロードの種類に関係なく、即時モードまたは定期モードの新しいマルチプラットフォームBackup Copyジョブタイプによって作成されたすべてのバックアップコピーのエクスポートをサポートするようになりました。

すべてのテープ機能で、LTO-9テープの初期化プロセスをサポートし、初期化に時間がかかるとタイムアウトするのではなく、初期化が完了するまで正しく待機するようになりました。カセットテープを誤って消去しないように、InventoryとCatalogの操作後にテープメディアが自動的にテープライブラリードライブから排出されるようになりました。

Veeam V12新機能:CDP(Continuous Data Protection)の改善

CDPプロキシはLinuxサーバー上で動作するため、Windowsのライセンスを節約することができます。通常のバックアップ作業に加え、任意のクラウドホストサービスプロバイダを使用して、CDPポリシー内でレプリケーションを実行することができます。そして、VMやvAppモジュールのインスタントリカバリ機能を持つCloud Directorインスタンス内でレプリケーションを使用することができます。また、CDPはvVolスナップショットのネイティブサポートを提供するようになり、そこに保存されるオブジェクトの数を減らし、vVolボリュームのスケーリングに小さな制限があるデバイスでの信頼性を向上させます。

Veeam V12新機能:Veeam Agentの改良

Windows Serverに加え、保護グループウィザードに、Windows 10以降を実行しているワークステーションにVeeam changed block tracking (CBT) ドライバをインストールし、より高速な増分バックアップを行うオプションが追加されました。また、管理者はBare Metal Recoveryのリストアタスクのためにユーザーに与えることができる一時的なアクセスキーまたはリカバートークンを生成することができます。

 

v12のリリースに伴い、ゲストOS用の利用可能なすべてのエージェントがソリューション内で更新されたことに留意してください:

 

  • Veeam Agent for Microsoft Windows
  • Veeam Agent for Linux
  • Veeam Agent for Mac
  • Veeam Agent for AIX
  • Veeam Agent for Solaris

Veeam V12新機能:アプリケーションプラグイン

保護グループウィザードが改善され、グループに含まれるサーバーのアプリケーションプラグインのインストールとアップデートを制御するための設定が追加されました。アプリケーションのトポロジーに関する情報収集と、スキャンおよび再スキャン時のOracle RACおよびSAP HANAシステムの検出ができるようになりました。

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アプリケーションのバックアップポリシーには、各サーバーのバックアップ処理をリアルタイムで監視し、データベースやREDOログのバックアップの統計やレポートを可視化するツールがあります。

 

また、Oracle RMAN、SAP HANA、SAP on Oracleのバックアップをバックアップコンソールからポリシーに基づいてオーケストレーションする機能があり、各データベースサーバーのプラグイン設定やバックアップシナリオを手動で整備する必要がなくなりました。また、Version12では、これらのプラグインによるバックアップと復旧の速度が最大で3倍に向上しています。

 

Microsoft SQL Server用の新しいプラグインは完全に刷新され、SQL Server(VDIプラグイン)との深い統合を実現し、Veeamリポジトリへの直接バックアップを可能にしました。VDIプラグインは、バックアップの一貫性を確保するためにネイティブな手段を使用し、スナップショットベースのバックアップとは異なり、Microsoft VSSに依存しないため、共有ボリュームを持つWindows Server Failover Clustersなど、異なるSQL Server構成のバックアップを可能にします。

 

Veeam V12新機能:PostgreSQLのサポート

 

マルチプラットフォームのPostgreSQLエンジンがサポートされ、Microsoft SQL Server Express Editionのデータベースサイズ(10GB)の制限を回避することができるようになりました。SQL Server Express Editionはまだサポートされていますが、Veeam Backup and Replication製品に含まれなくなりました。

 

PGAdminでPostgreSQLデータベースがどのように見えるかをご紹介します:

Here's a glimpse of what a PostgreSQL database looks like in PGAdmin

さらに、Linux上のPostgreSQLデータベースのポイントインタイムリカバリーのためのトランザクションログのアプリケーションアウェアバックアップがサポートされるようになりました。同じ機能は、Microsoft SQL ServerやOracleではすでに提供されていました。

 

また、PostgreSQLの経験を持つ管理者でなくてもインスタンスをリストアできる「Veeam Explorer for PostgreSQL」という製品も登場しました。インスタンスの任意のポイントインタイム状態をバックアップから指定されたDev/Testサーバに直接公開することができ、その後、公開されたデータベースに加えられた変更をエクスポートまたは元に戻すことができます。

Veeam V12新機能:新規VeeaMover エンジン

VeeaMoverを使用すれば、異なるタイプのリポジトリ間でデータを移動することができます。ソースとターゲットリポジトリのタイプを気にする必要はもうありません – VeeaMoverが自動的にデータ移動のすべての作業を処理します。

 

With VeeaMover, you can now move data between repositories of different types

 

さらに、バックアップはタスク間で簡単に移動できるようになり、関連するすべての操作が自動的に実行されます(例えば、包含リストや除外リストの操作など)。また、保持ポリシーを保持したまま(変更も可能)、数回のクリックでバックアップチェーン全体を別の場所に移動させることができます。

Veeam V12新機能:バックアップコンソールの改良

タスクセッションで対応するマシンをクリックすることで、タスク内のすべてのマシンに対してこの操作を開始することなく、個々のマシンに対して処理の再開やアクティブフルバックアップの実行ができるようになりました。また、誤ってタスクに追加された場合でも、処理から完全に除外したいマシンのマスターリストを指定することで、恒久的または一時的な除外の管理がより簡単になりました。Global Exclusionsダイアログはメインメニューから利用でき、これらのマシンはインベントリータブでDisable processingオプションが選択されています。

 

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また、便利な機能として、既存のバックアップをタスクから切り離すことができ、次のフルバックアップ実行時に新しいバックアップチェーンが開始されます。切断されたバックアップは、「バックアップ」タブの「孤児」セクションに、最新の保持ポリシーとともに表示されます。

Veeam V12新機能:プライマリーとセカンダリーのストレージの改善

バックアップタスクは、既存のストレージレプリケーションリンクを使用して、追加のリカバリポイントとしてストレージベースのスナップショットに基づくレプリカを作成できるようになりました。これにより、プライマリストレージへの負荷を避けるために、セカンダリストレージアレイからバックアップを取ることができます。

 

さらに、Veeam のUniversal Storage APIのVer2が導入され、スナップショットレプリケーションとアーカイブのオーケストレーション機能、および同期レプリケーションのサポートが含まれています。Cisco HyperFlex、IBM Spectrum Virtualize、NetApp All SAN Array(ASA)、Dell Data Domain、Infinidat InfiniGuard、富士通 CS800、HPE StoreOnce、HPE Nimble、HPE Alletra 5000/6000ストレージアレイ向けに、バックアップの不変性など多くの重要機能が追加されています。ネイティブブロッククローニング機能の拡張サポートがExaGridストレージアレイに追加されました。

 

wp-image-21285

バックアップを取得している仮想マシンのデータストアを、ストレージvMotionで別のデータストアに移動した場合、差分バックアップを継続できますか?

差分リストアはできますか?

Veeam Backup & Replication Ver8からQuick Rollbackという機能が追加されました。
これは差分データ・リストア機能です。

Quick_Rollback

このQuick Rollback機能の使用制限:
1. Network または Virtual Appliance モードのみで使用可能。VMwareサイドの制限でDirect SAN Accessモードでは使用できません。

2.続けて2つの差分リストア・セッションを実行することは出来ません。VMまたはVMディスクに対して差分リストアを実行した後にそのVM上のCBTはリセットされます。差分リストアが再度実行できるように最低1回の差分バックアップを実行する必要があります。

レプリケーション先にはどの程度のディスクスペースがあれば良いですか?

仮想マシンのディスクタイプにはシンプロビジョニングとシックプロビジョニングがありますが、
それぞれに必要なディスクスペースに違いがあります。
これはシンとシックではストレージ領域の確保方法に違いがあるためです。

 

シンプロビジョニングで作成した仮想マシンの場合は
ストレージ領域が必要になるごとに領域を確保するため、
レプリケーション元の仮想マシンで使用済みのディスクサイズ分の
フリースペースがレプリケーション先に必要です。

 

シックプロビジョニングで作成した仮想マシンの場合は
仮想マシン作成時に指定したサイズ分の領域を確保するため、
レプリケーション元の仮想マシン全体のディスクサイズ分の
フリースペースがレプリケーション先に必要です。

“Commit Failback” と “Undo Failback” の処理の違いを詳しく知りたい。

■Commit Failback
レプリケーション先の VM をレプリケーションジョブを実行できる状態(“Failover” を実行する前の状態)にします。

■Undo Failback
レプリケーション先の VM を “Failback” を実行する前の状態(“Failover” を実行している状態)に戻します。

どちらもレプリケーション先の VM の状態を変更する機能です。
そのため、”Undo Failback” を実行した場合でも、
レプリケーション元の VM は変更が反映された状態(“Failback” 実行後の状態)のままになります。

ジョブ実行時にCBT(Change Block Tracking)が有効になっているか確認する方法はありますか?

既存のレプリカVMを利用して初回のフルレプリケーションを行わず、差分レプリケーションが行えますか?

オリジナルの仮想マシンとレプリカの仮想マシンをマッピングすることで、
差分レプリケーションからジョブを開始することができます。

参考: レプリカシーディング・レプリカマッピング機能について

 

関連トピック

レプリケーションしたいVMのクローンVMを利用して初回のフルレプリケーションを行わず、差分レプリケーションを行えますか?

リストア時の処理方法について教えてください。

Veeamには3つの処理モードが用意されております。

・ダイレクトストレージアクセスモード
・バーチャルアプライアンスモード
・ネットワークモード

 

参考

バックアップ、レプリケーション時の処理モードX 3
VMware環境での3つの転送モード方式と処理の流れ
処理モードの中では一番の高速バックアップ【Veeam Backup & Replication:Direct SANモード】
手間とコストをかけずに簡単に高速バックアップ【Veeam Backup & Replication:Virtual Applianceモード】
特別な条件の必要ない簡単・確実なバックアップ【Veeam Backup & Replication:Networkモード】

 

バックアップ時、リストア時にどの条件を満たしているかによって処理モードが変更されます。
しかし、リストアの場合は処理モードがVirtual ApplianceモードとNetworkモードのみ使用可能となっております。

 

関連トピック
VMwareのHot add機能を利用したバックアップは可能か?
SAN内の仮想マシンを別のSANにバックアップする際にモード選択でSANモードで処理可能か?

複数のジョブを同時に実行中、次のメッセージが表示され実行されないジョブがあります。「Waiting for backup infrastructure resources availability」

これは、複数ジョブを実行するためのリソースが不足しているため、処理中のジョブが終了し、リソースが解放されるまで待機状態になっていることを表しています。

 

そのため、複数のジョブを同時刻に実行したいということであれば、ジョブごとにプロキシサーバ(処理サーバ)を用意していただくか、プロキシサーバのスペックをあげていただく必要がございます。デフォルトではVeeamサーバがプロキシサーバとして動作します。

 

参考
プロキシサーバの同時実行タスク数について

インスタントVMリカバリ実行中に元の仮想マシンに対してバックアップを行えますか?

Veeamには2つのバックアップモード(増分・差分)があり、増分バックアップであれば実行中にもバックアップ可能ですが、差分バックアップの場合は行えません。

 

差分バックアップは毎回フルバックアップファイル(vbk)に差分をマージするのでvbkに書き込みを行います。しかし、インスタントVMリカバリではバックアップファイルから直接仮想マシンを作成するため、フルバックアップファイル(vbk)をロックします。そのため、vbkに書き込みが行えずエラーとなります。

 

増分バックアップでは増分ファイル(vib)の作成は行いますが、vbkに対して書き込みを行わないためバックアップ可能となります。しかし、バックアップファイルの変換オプション(Transform previous full backup chains into rollbacks)を有効にした場合は、増分バックアップは問題ありませんが、フルバックアップ時には増分ファイルを差分ファイルへ変換する処理が入りますので、ファイルがロックされるインスタントVMリカバリ中にフルバックアップは行えません。

 

 

 

vSphereのVMFS領域をバックアップ先として使用できますか?

バックアップ先ストレージとして利用可能なのはWindows、Linux、共有フォルダとなっています。
登録可能なデータ保存先(リポジトリ)

 

ESXにはLinuxをベースとした管理用OSが搭載されているため、Linuxのバックアップ先ストレージとして利用可能でした。

 

しかし、ESXi(vSphere5.1)はこの管理用OSを削除しており、直接バックアップ先ストレージとして利用できなくなっております。そのため、vSphere5.1上に仮想マシンを登録し、その仮想マシンをバックアップ先として利用する必要があります。

Veeam Backup & ReplicationサーバをVMware FT(Fault Tolerance)で構成したい。

VeeamサーバをVMware FT構成にすることは、基本的には問題ありません。

しかし、いくつか注意点がございます。

1.Veeamのコンソールとして使用するのは問題ないですが、プロキシとして使用するのは非推奨となります。もし、Virtual Applianceモードでバックアップを実行していた場合、処理途中で仮想マシンが切り替わるとVirtual Applianceモードが動作しなくなります。

2.バックアップ保存先への接続はNASかCIFSを使用する必要があります。Veeamサーバに直接接続されたディスクを使用すると、切り替わった際に機能しなくなります。

 

サポートしているテープの種類は何ですか?

テープ・ライブラリ・コンパチブル・リスト(Unofficial)

ADIC Scalar 100

Dell PowerVault 124T
Dell PowerVault 136T
Dell PowerVault TL2000

FalconStor (VTL) [VERIFIED]

Fujitsu Eternus LT40

HP ESL 712e
HP MSL G3 Series 4048
HP MSL G3 Series 8096
HP MSL 6030
HP MSL 6480
HP StorageWorks 1/8 G2 LTO-3 Ultrium 920
HP StorageWorks LTO-4 Ultrium 1840 SCSI
HP StoreOnce (VTL) [MSL series emulation]

IBM TS3100
IBM TS3200
IBM TS3310
IBM TS3500
IBM ProtectTier 7650 (VTL)
IBM ULTRIUM HH5 SCSI

Overland NEO 100s [VERIFIED]
Overland NEO 200s [VERIFIED]
Overland NEO 400s [VERIFIED]
Overland NEO 2000e [VERIFIED]
Overland NEO 4000e [VERIFIED]
Overland NEO 8000e [VERIFIED]

Quantum Scalar i40
Quantum Scalar i80
Quantum Scalar i500
Quantum Scalar i6000

QUADStor (VTL) [IBM TS3100/3580 emulation] [VERIFIED]

Qualstar RLS

Spectra Logic T50e [Quantum P7000 emulation]

Tandberg T24 [VERIFIED]
Tandberg T40+ [VERIFIED]
Tandberg T80+ [VERIFIED]
Tandberg T120+ [VERIFIED]
Tandberg T160+ [VERIFIED]
Tandberg RDX Quikstation (VTL) [T80+ emulation] [VERIFIED]

mhVTL (VTL) [64KB block size] [VERIFIED]

バックアップ対象の仮想マシンをStorage vMotionで移動した後、バックアップジョブを作り直す必要がありますか?

バックアップジョブにvCenter経由で仮想マシンを登録していれば、Veeamは仮想マシンに割り振られた参照IDを追跡しますので、ジョブの作り直しは必要ありません。
参考: vMotionやStorage vMotionに対応したジョブの作成

 

しかし、Storage vMotion実施後は仮想マシンのCBTがリセットされるため、実施後最初のバックアップはフルバックアップになります。
参考: Change Block Tracking is reset after a storage vMotion operation in vSphere 5.x

 

関連トピック
バックアップ対象の仮想マシンをStorage vMotionで移動する際にスナップショットエラーは発生しますか?
バックアップを取得している仮想マシンのデータストアを、ストレージvMotionで別のデータストアに移動した場合、差分バックアップを継続できますか?

Backup Job作成時のオプション “Retention policy” で設定した数以上のリストアポイントが作成されてしまいます。

Jobの終了時にバックアップ先のディスクの空き容量が不足していると警告が表示されます。

Veeam Backup & Replicationではバックアップ先のディスクの空き容量が設定した容量より少なくなった際に警告を表示します。
デフォルト設定では、空き容量が10%以下になった場合、警告を表示します。

 

また、バックアップ先のディスクの空き容量が設定したしきい値よりも下回った場合、VMのスナップショット取得の処理を行わずにジョブを終了させる設定もございます。
※デフォルト設定では、しきい値は5%となっております。

 

この設定はVeeamの管理コンソールから「Options」>「Notifications」タブで設定可能です。

レプリケーション後のレプリカVMの起動をvSphere Clientから行いたい。

はい、可能です。
任意の時点のスナップショットに戻してからレプリカVMを起動してください。

 

しかし、vSphere clientから起動することでVeeamから管理を行うことができなくなり、Failback(オリジナルへの切り戻し)が行えなくなります。プライマリサイト復旧後は、新規にレプリケーションジョブを作成してDRサイト⇒プライマリサイトの方向にレプリケーションを行う必要があります。レプリカVMを停止することでまたVeeamから管理することが可能になりますが、レプリカVMに対して行われた変更は反映されません。

 

バックアップ対象の仮想マシンをStorage vMotionで移動する際にスナップショットエラーは発生しますか?

Job作成時の “Advanced Settings” ボタンの “vSphere” タブの “Enable VMware Tools quiescence” にチェックを入れることでどのような動作をしますか?

Job作成時のオプション “Enable application-aware image processing” はどんな機能ですか?

オプション「Enable application-aware image processing」を有効にしてJobを実行するとVeeam独自にカスタマイズした方式でMicrosoftのVSSを利用してアプリケーションレベルでの静止点作成処理を行います。

 

しかし、Linuxや下記WindowsはMicrosft VSSをサポートしていません。
・Windows 95 ・Windows 98 ・Windows NT
そのため、静止点を取得する際にはカスタムスクリプトを使用していただく必要があります。

 

■技術ブログ
Windows OSのオンラインバックアップ手順【VMWare専用 バックアップ & レプリケーションソフト Veeam】
batと連携しての仮想マシンのバックアップ手順(MySQLの起動・停止)
オンラインダンプを使った仮想マシンのバックアップ方法【Veeam Backup & Replication】

 

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