レプリケーション機能
レプリカ(複製)を作成することで障害発生時のダウンタイムの短縮が可能
- レプリケーション複製を作成し障害時にも電源ONですぐに復旧
- レプリカVMへの切替え障害発生時には複製を起動し、運用継続
- ネットワーク自動変更DR環境のネットワークに合わせてフェイルオーバ
- オリジナルVMへの切戻し復旧時には元のVMへ変更点を切り戻し
- データ転送の最適化ネットワークトラフィック設定、重複排除、圧縮により高速なレプリケーション
- バックアップで負荷軽減バックアップファイルからレプリカを作成することでデータ転送量が減少
- データ損失のない移行レプリカ作成から起動までの一連の動作をまとめて実行
- ファイル、アイテム単位レプリカVMからもファイル、アイテムのリストアが可能
レプリケーション(複製)
Veeamはレプリケーション機能を標準搭載しています。
この機能を利用して仮想マシンを別のホストへコピーし、電源OFFの状態で待機していれば、障害が発生しても複製したVMを電源ONすることで迅速にサービスを継続することができます。
「Failover」で運用継続
Failover機能を使用して、レプリケーションジョブで複製したVMを起動します。
ソフトウェアやハードウェアが故障した場合に、すぐに複製されたVMをフェイルオーバすることで、複製されたVMを起動し、元のVMの役割を引き継ぎます。最新の状態、またはリストアポイントから任意の時点にフェイルオーバすることができます。
また、フェイルオーバプラン機能を使用して、相互に依存するアプリケーションを実行しているVMがある場合などに、それらVMを1つのグループとして、VMが起動される順序と、各VMを起動するために必要な遅延時間を設定することができます。
※フェイルオーバプランはEnterprise以降で利用可能です。
ネットワーク構成の自動変更
本番サイトとDRサイトで異なるネットワーク、IPアドレス指定形式を使用している場合も、レプリケーションしフェイルオーバを行う前に、手動で複製VMのネットワーク構成を変更することなく、ネットワークマッピングとRe-IP機能で自動的に変更させることが可能です。これによりフェイルオーバー時のダウンタイムを最小限に抑えることができます。
※Re-IP機能はWindows VMに対してのみ利用可能です。
「Failback」で復旧
本番環境が復旧した際には、フェイルオーバで起動したVMに対して行われた変更を、元のVMへ切り戻すことができます。また、新規VMとして別環境に新しいVMを作成することもできます。
参考記事:障害発生時の運用継続の流れ
ディザスタリカバリ環境でも高速処理可能
プライマリサイト、DRサイトの両方にVeeamが処理を行うサーバ(プロキシ)を配置することで、レプリケーションするデータを最小限に抑え、ネットワークにかかる負荷を軽減し、転送速度の遅いネットワークでも高速な処理が可能となります。レプリケーション元のプロキシサーバで重複排除と圧縮処理を行い、データを小さくしてからレプリケーション先のプロキシにデータを転送し、展開します。また、データ転送時の帯域を制限することも可能であり、業務時間中のレプリケーションでは帯域を制限するといった時間帯の指定もできます。
※WANアクセラレーション機能を使用し、WAN越しのレプリケーションの高速化も可能です。
バックアップを利用した負荷を軽減したレプリケーション
初回レプリケーションのトラフィック削減
レプリケーションを実行すると初回にフルレプリケーションを行い、次回以降に差分レプリケーションを行います。フルレプリケーションはデータの転送量がどうしても多くなってしまうため、遠隔地へのデータ転送はネットワークへの負荷も大きくなってしまいます。
Veeamではバックアップファイルを利用することで、初回のフルレプリケーションではホスト間のネットワークを使用せず、2回目以降の差分レプリケーションのみホスト間のネットワークを使用します。
参考記事:レプリカシーディング・レプリカマッピング機能について
仮想ホストへの負荷削減
DR計画のために同じVMからバックアップとレプリケーションの両方を取得する場合、バックアップとレプリケーションそれぞれでスナップショットを作り、データ転送する必要があるため、仮想環境に2倍の負荷がかかってしまいます。
そこでこの機能を使用すると、バックアップジョブで取得したバックアップファイルからVMデータを取得してレプリケーションを行うため、仮想環境への負荷をバックアップのみに抑えることができます。
計画されたフェイルオーバ
自動でソースVMのシャットダウンからターゲット(複製)VMの起動までを行う機能です。これによりデータセンターの移行や、メンテナンスを容易にします。
計画されたフェイルオーバはデータ損失無く行われますが、若干のダウンタイムを要求されます。計画されたフェイルオーバを実行した時にソースVMはシャットダウンされ、最後の変更がターゲットVMにレプリケーションされた後に、ターゲットVMが起動します。
レプリカVMからファイルやアプリケーションアイテムを復元
レプリケーションで作成した複製VMからも、バックアップファイルと同様にゲストOS内のファイルやアプリケーションのメールやレコードなどのアイテムをリストア可能です。
ファイルレベルリストアはWindows、Linux、Unix、FreeBSD、Solaris、MacOSのOSのファイルシステムをサポートします。
参考記事:ファイルレベルリストアでサポートしているファイルシステム
サポートしているアプリケーション:
・Microsoft Active Directory
・Microsoft SQL Server
・Microsoft Exchange
・Microsoft SharePoint
・Oracle Database
参考記事:VeeamならOracleの復旧もここまで簡単、Veeam Explorer for Oracle