シリコンバレーにいると、数々のビジネスイベントがあるが、
その中でも起業に関するものが非常に多い。
シリコンバレー在住の日本人達が情報交換の場や起業した人達の講演を聴く目的の:
SVJEN ( Silicon Valley Japanese Entreprenuer Network )
日本人プロフェッショナル(特にエンジニアの人達)がシリコンバレーで
働くことを支援するNPOとして:
JTPA ( Japanese Technology Professionals Association )
など日本人を対象としたものもある。
今回は、対象がもっとひろく、シリコンバレーの中心ともいえるStanfordのOB達や
MITのOB達、そしてシリコンバレーで働くボランティアらが運営する
MIT/Standord Venture Labの講演にでかけてきたので、それについて書いてみたい
と思う。
MITのOB達、そしてシリコンバレーで働くボランティアらが運営する
MIT/Standord Venture Labの講演にでかけてきたので、それについて書いてみたい
と思う。

Venture Labの活動スタートは1990年というから、日本のバブル経済破綻とは対象的に
シリコンバレーで半導体、ITなどが急速に発展しはじめた頃。
シリコンバレーで半導体、ITなどが急速に発展しはじめた頃。
起業したい人も、新しいビジネスアイデアに投資をしたいVentureも非常にアクティブに活動し、そしてシリコンバレーの中でパートナーをお互いに探していた時代に生まれた。
V-labの講演は月に一度で毎月いろいろなジャンルやテーマに的をしぼり、
Board チームがMeetingを重ねて講演者やモデレーターの選出から、
無償での出演交渉を行い、実現しているイベント。
Board チームがMeetingを重ねて講演者やモデレーターの選出から、
無償での出演交渉を行い、実現しているイベント。
Stanford大学の広大な敷地の中Stanford Business Schoolの施設を借りて
V-Labは開催される。
V-Labは開催される。
講演前には1時間のNetworkingがある。
チェックイン時にバッジを受け取り、自身のカテゴリ(起業家・投資家・プレス・その他)に色分けされたシールと一緒に胸に貼り付けていざイベントに。
スナックをつまみながら、各自自己紹介やいろんな人達とビジネス談義。
会場を見渡すと、シリコンバレーの人種比率の縮図が見える。
インド系、中国系の参加者が半数を超えている。
ネットワーキングの後は講演会場に移動。
今回のテーマは 『 The Real Time Web 』
ネット上のサービスが百華繚乱の中でリアルタイム制にこだわったサービスを提供する
ベンチャーからの4人が本日のパネリスト。
ベンチャーからの4人が本日のパネリスト。
今現在、わずか一分間にネット上で:
500,000 個のコンテンツがFacebook上で公開される
70,000 の bit.ly リンクが作成される
25,000 のつぶやきがTwitter上を流れる
1,000 サイトでブログが更新され
20 時間のビデオがYoutube上にアップロードされる
という、リアルタイムでネット上の情報を、今知ることがいかに大切かを知らしめるキャッチコピーに釣られて参加したのだが、モデレーターからの最初の質問、
『本日bit.lyのリンクを5個以上作った人は会場にどれくらいいますか?』
に半分ちかくが挙手したところからも、シリコンバレーでの情報の流れはもっと早いということを、実感する。
そのbit.ly だがいわゆる長いURLを縮めるリンクを作成するサービスだけだと思っていたが、実際にはそのリンクに対する情報を提供するサービスが彼らの収入源になっているという。
URLの短縮サービスを行っている会社はいくつかあるが、Bit.lyは短縮されたURLを提供するだけでなく、バックグランドでそのURLに世界中のどこのサーバーから、何件の人がクリックしたのかという情報をリアルタイムで提供しているのだ。
GoogleやYahooで人が何かを検索するように、ネット上にいる世界の人達が今何に(どんなURLに)興味を持っているのかがわかるというわけだ。
TwitterがBit.lyのURL短縮サービスをオフィシャルにサポートしてから劇的にアクセスが増えた。2010年の3月にBit.lyのリンクがクリックされた回数はなんと3billion以上にまで膨れ上がっている。
Yahooの検索におけるクリック数が7.5 billion/ monthというから、2008年の半ばにスタートして、現在でもこのサイトを運営しているエンジニアの数はまだ、たった7名というベンチャーがYahooの半分のクリック件数を実現しているのは驚異的な事だ。
そしてここにあつまる情報をもとめて、パートナー企業が殺到しているという。
URLを縮めるサービスからお金が生まれるのではなく、そこに集まる情報に価値を見出し、その情報をつかって新たなビジネスが生まれるのだ。
パネリストとして参加したGeroge ZacharyはTwitterに投資したことで有名なCharles River
VentureでのTwitterに投資するかしないかの議論を紹介してくれた。
『120文字の他人のつぶやきがなぜ、サービスとしてユーザーを集めることができるのか?
『120文字の他人のつぶやきがなぜ、サービスとしてユーザーを集めることができるのか?
そんな馬鹿げたサービスなど投資価値ゼロ』というメンバーと、『こんなに面白いサービスは見たことがない。
今すぐに投資を行うべきだ』というメンバーとの間で延々議論が続き結論がなかなかでなかったそうだ。
結局Charles RiverはTwitterに投資を行い、ネットVCとしての評価を多いにあげたわけだが、この議論を境に、ネットビジネスの投資判断基準が社内で変わったと言う。
即ち、多数が賛成か反対かにまわってビジネスが予測できるようなサービスは流行らないという。
逆に意見が真っ二つに割れるようなビジネスにチャンスがあるのだそうだ。
こんな話も会場からVLAB参加者のスマートフォンからリアルタイムにどんどん発信されていく。
MIT/Stanford Venture Lab