リストア機能
目的に応じたリストアによりRTOの短縮と最適なRPOの選択が可能
- リストアイメージベースのバックアップから様々な種類のリストアが可能
- インスタントVMリカバリバックアップファイルから直接VMを起動PATENTED
- ファイル単位バックアップファイルからファイルのみをピンポイントにリストア
- アイテムリストアバックアップからアプリケーションのオブジェクトをリストア
- ストレージスナップショットからのリストアVM、ファイル単位でリストア可能
- クラウド リストアAzure環境にVMをリストア災害対策や移行を簡単に
- Nutanix AHV環境との相互リストアAHV環境に/AHV環境からVMをリストア
- セキュリティを考慮したリストアウイルススキャンや隔離環境への段階リストア
リストア
一般的な仮想マシン全体をリストアする際に、オリジナルの仮想マシンに上書きする方法と、同一ホスト、別ホストにかかわらず新しいロケーションに仮想マシンを新規作成し、リストアする方法から選択可能です。複数の仮想ディスク(VMDK, VHDX)で構成されている場合、仮想ディスクごとに保存先のデータストアを設定できます。
また、オリジナルの仮想マシンに上書きする場合には、クイックロールバック機能を使用して、増分のみをリストアすることで、高速なリストアも可能です。
Veeamはその他にも作成したイメージベースのバックアップファイルから様々な方法でデータをリストアすることができます。また、最新の状態だけでなく、複数回取得したバックアップの任意の時点からリストアすることも可能です。
リストアオプション:
・インスタントVMリカバリ
・VM全体のリストア
・構成ファイル単位のリストア(vmx, vmdk, xml, vhdx)
・構成ディスク単位のリストア
・ファイル単位リストア
・アプリケーションアイテム単位リストア
・クラウド環境へのリストア
インスタントVMリカバリ
特許はVeeam社が米国で取得したものです
インスタントVMリカバリとは、Veeamにより圧縮、重複排除されたバックアップデータから直接仮想マシンを起動させる機能です。Veeam Backupサーバをホストのデータストアとしてマウントし、このデータストア内にあるバックアップファイルから仮想マシンの登録、起動を行うvPower技術を使用しています。この技術により、バックアップデータから本番ストレージにデータを転送することなく、バックアップデータから簡単に仮想マシンをスタートさせることができます。
このため、仮想マシンが停止してもわずか数分でどんなホスト上でも仮想マシンを再起動することができます。複数のVMをまとめて起動することや、特定の仮想ディスクのみを指定したマシンにインスタントリストアするということも可能です。
なんでもVMwareへインスタントVMリカバリ
VMware環境へインスタントVMリカバリを実施する場合は、Veeamが作成したマシンのバックアップであれば基本的にVMwareの仮想マシンとしてインスタントVMリカバリが可能です。例えば下記プラットフォームからのバックアップデータも対応しています。
物理マシンやHyper-V VMのバックアップデータであっても、VMware環境へのインスタントVMリカバリを実行できるので、これにより疑似的なP2VやV2Vの目的としても利用できます。
- Hyper-V VM
- Nutanix VM
- Windows
- Linux
- Amazon EC2
- Azure VM
仮想マシン内のファイルを復元
ファイルレベルリストア機能を使用することで、仮想マシン全体をリストアしなくとも、必要なファイルのみバックアップファイルからリストアすることが可能です。リストア先には、元の仮想マシン、またはユーザのローカルドライブが選択できます。
また、バックアップのリストアポイントごとにファイルを抽出することも可能です。 この機能により、ファイルレベルと仮想マシンのイメージレベルの両方のリカバリを準備するために、データを2度バックアップする必要性はなくなります。
ファイルレベルリストアはWindows、Linux、Unix、FreeBSD、Solaris、MacOSのOSのファイルシステムをサポートします。
参考記事:ファイルレベルリストアでサポートしているファイルシステム
ネットワークレスにファイルレベルリストア
オリジナルVMへファイルレベルリストアを実行する場合は、VIX API(VMware vSphere guest interaction API)によりESXiホストを介しての実施も可能です。これによりネットワークアクセスができない隔離環境に配置されたゲストOSであってもファイルレベルリストアが実行できます。
1 Click File Restore
Enterprise Edition以降をご利用いただければ既存のファイルレベルリストアを拡張し、ワンクリックでオリジナルの仮想マシンに対してファイルを復元することが可能です。これにより、ヒューマンエラーなどで削除されてしまったファイルを簡単に復元できます。※リストア先にはオリジナルの環境のほか、ローカルマシンも選択可能です。
アプリケーションのアイテム単位の復元
Veeamで取得したバックアップ内に含まれるアプリケーションからメールやレコード、ユーザといったアイテムをエクスプローラ形式で表示し、リストアすることができます。誤ったレコードの更新や、重要なメールを削除してしまったときに役立ちます。
サポートしているアプリケーション:
・Microsoft Active Directory
・Microsoft SQL Server
・Microsoft Exchange
・Microsoft SharePoint
・Oracle
参考記事:VeeamならOracleの復旧もここまで簡単、Veeam Explorer for Oracle
また、Microsoft Office 365環境のデータ保護/復元についても姉妹製品であるVeeam Backup for Microsoft Office 365を使用することで可能です。
ストレージスナップショットからのVM、ゲストOSファイル単位リストア
データストアとして利用しているストレージで作成したストレージスナップショットからVM、ゲストファイル、アプリケーションアイテムのリストアを数ステップで簡単にリストアすることができます。この機能を使用すると、オーバーヘッド少ないストレージスナップショットを活用して低RPOを達成することができます。
連携ストレージ
・Dell EMC VNX, VNX2, VNXe, Unity
・Dell EMC SC Series (formerly Compellent)
・HPE 3PAR StoreServ
・HPE Primera
・HPE StoreVirtual (LeftHand / P4000 series), StoreVirtual VSA
・NetApp FAS/AFF, FlexArray (V-Series), ONTAP Edge/Select/Cloud VSA, FAS OEM (IBM N series and Lenovo DM series)
・NetApp SolidFire/HCI
・Nimble Storage AF-Series, CS-Series, HF-Series
・IBM Spectrum Virtualize (IBM Storwize, IBM SVC, Lenovo Storage V series)
・INFINIDAT Infinibox F-series
・Pure Storage FlashArray
・Huawei OceanStor
・Tintri IntelliFlash (formerly Western Digital, Tegile)
・Cisco HyperFlex (HX-Series/SpringPath)
・DataCore SANsymphony
・Fujitsu ETERNUS DX/AF series
クラウドへ簡単リストア
VeeamではバックアップからマシンイメージをAzure仮想マシンとしてリストアできます。手動でインポート操作などを行う必要ななく、Veeamコンソールからウィザードで直接リストアが可能です。さらに、Azure環境、Veeamコンポーネントを配置したプロキシとなる仮想マシンを用意することで、リストア処理を高速化することも可能です。
また、AWS環境に対してもAmazon EC2としてリストアを実施することが可能です。こちらもVeeamコンソールからウィザードで直接リストアが可能で、リストア処理高速化の目的として、リストア時にAWS環境に自動的にプロキシとなるアプライアンスを構成するオプションも搭載されております。
Nutanix AHV環境との相互リストア
VeeamではVMware/Hyper-Vのバックアップデータから、Nutanix AHV環境のVMとしてリストアすることが可能です。逆にVeeam Backup for Nutanix AHVで取得したNutanix AHV仮想マシンのバックアップデータから、VMware/Hyper-VのVMとしてリストアすることもできます。この相互リストアの機能によって、異種ハイパーバイザ―間での移行や、災害対策を行うことも可能です。
セキュリティを考慮したリストア
隔離環境を利用したステージリストア
仮想マシンを本番環境へリストアする前に、隔離環境内で起動し、任意の変更を加えることが可能です。その後、実施した変更を保存した状態で本番環境へのリストアを完了することができます。
・忘れられる権利に関するGDPRの遵守をしなければならない場合
・リストア前にOS設定(IPアドレス、DNS、ファイアウォールなど)の変更が必要な場合
アンチウィルスソフト連携リストア
仮想マシンを本番環境へリストアする前に、アンチウィルスソフトによってバックアップファイルをスキャンすることができます。これにより、コンピューターレベルのウィルスやランサムウェアなどのマルウェアを実際にリストアする前に検出することができます。
マルウェアを検出した場合には、リストアを取りやめるか、ネットワークアダプタを無効にしてリストアを実施することができます。