Zerto 9.0の新機能
LTRのクラウド階層化(Amazon S3とAzure Storage)
レプリケーションしたデータからバックアップを保存するLTR(長期保存用リポジトリ)で階層化を構成できるようになりました。階層化はAmazon S3またはMicrosoft Azure StorageタイプのLTRで利用可能であり、指定した期間が経過したフルバックアップを、より安価なストレージに自動的に移動し、アーカイブすることが可能です。
Amazon S3 | Azureストレージアカウント |
- Amazon S3 標準 – 低頻度アクセス
- Amazon S3 Glacier
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- Azure クール アクセス層
- Azure アーカイブ アクセス層
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LTRの不変性(Immutability)のサポート(Amazon S3)
ランサムウェア等の対策のために、配置されたデータに対する変更や削除が実施されないことを保証する不変性機能を利用できるようになりました。この機能はAmazon S3のS3バケットのバージョン管理、S3オブジェクトロック機能(Write Once Read Many (WORM) モデル)を利用しているため、Amazon S3タイプのLTRでのみ利用でき、事前にS3バケットレベルでこれらの機能が有効化されている必要があります。
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LTRのS3互換オブジェクトストレージサポート
LTR(長期保存用リポジトリ)としてCloudianなどのS3互換APIを提供するクラウドストレージをサポートしました。
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LTRからのインスタンスファイルリストア
LTR(長期保存用リポジトリ)に保存されている古い世代のバックアップデータから、特定のゲストOSファイルやディレクトリをダウンロード、オリジナルVM上へリストアに対応し、簡単、迅速にファイルリストアを実施できるようになりました。
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VM保護の自動化
VPG(レプリケーション設定)で保護対象とするVMはv8.5まで手動で構成する必要がありました。このため、VMが動的に増加する環境では、そのたびに新たなVPGの構成や既存VPGへの追加が必要でした。
9.0ではvSphereタグを利用し、割り当てらたタグに基づき、テンプレートとして作成してあるVPGの設定で自動的に新たなVPGを作成、同名のタグを別のVMに割り当て場合にはそれを既存VPGに追加するといった自動化が可能になりました。
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ジャーナルからのインスタントVMリストア
バックアップ目的でローカル(自サイト内)でのレプリケーションを実施している場合、通常のフェイルオーバーを行うと、複製VMを新たに作成するため、オリジナルVMへの上書きリストアを実施したいという要望がありました。これに対応するために追加された機能がインスタントVMリストアであり、フェイルオーバーとは異なり、オリジナルVMに上書きする形式で、複製ディスクとジャーナルから、任意のチェックポイントの状態を迅速に復旧できます。
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ジその他の新機能
- VPGフィルタリング:VPG作成時に以下の3タイプから、そのVPGの種類を指定、Zertoユーザインターフェイス内で簡単にフィルタリングできるようになりました。
ーRemote DR and Continuous Backup(リモートDRと継続的バックアップ
ーLocal Continuous Backup(ローカルでの継続的バックアップ)
ーData Mobility and Migration(データモビリティと移行)
- バックアップ用の新しい分析レポート:災害復旧とLTRの間で、新しいトラブルシューティングの表示が可能になりました。LTRプロセスの健全性確認を行い、ステータス、データ使用量、期間を把握します。リポジトリ、VM、ボリュームレベルまで掘り下げて、具体的に障害を特定します。LTRタスクを特定のリポジトリ、操作VRA、またはVPG名でグループ化します。
- 新しいライセンス管理:Zertoは、特に大企業やMSPにとって、セキュリティを高め、拡張性を簡素化する新しいライセンス管理方法を導入可能です。従来のサイト間でライセンスを共有するモデルに加えて、新しいライセンスマネージャーから、エンドツーエンドの暗号化で安全に、ライセンスを配布、よりきめ細かい制御、ライセンスを追加や更新のための簡単なセルフサービスを可能にし、すべてのサイトと展開における消費量の完全な可視性を提供します。
- Zertoセルフサービスポータル (ZSSP) でのファイルの復元:サービスプロバイダーの顧客テナントは、Zertoセルフサービスポータル (ZSSP) 内からZertoのインスタントファイルリストア機能にアクセスできるようになりました。
- VMware Cloud Director (VCD) におけるElastic VDCのサポートとRTOの低減:マネージドサービスプロバイダーは、Zertoと統合されたVMware Cloud Director (VCD) 環境でElastic Virtual Data Centers (VDCs) を使用できます。Zertoは、このサポートを可能にするためにすべてのリカバリワークフローをリファクタリングし、VCD全体で、より効率的にした結果、VCDへのオペレーションの目標復旧時間 (RTO) が短くなりました。
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