Zerto 9.5 Update 1より、Linux版 ZVMがリリースされました。ZVMはZertoの管理サーバの位置づけであり、いままではZertoを構成するためには、このZVMを導入するためのWindowsサーバの用意が必須となっておりました。しかし、Linux版 ZVMは仮想アプライアンス(OVFファイル)として提供されておりますので、こちらを使用することでZVMを導入するためのサーバの用意すら不要となります。現在はVMware vSphere環境のみの対応となりますが、将来的には対応を広げる予定となっております。
Zertoレプリケーション対象のボリュームの除外設定が初期同期においても可能となりました。VPG(レプリケーション設定)でレプリケーション対象マシンの任意のボリュームを同期対象から除外することで、必要なデータのみをレプリケーションすることが可能となり、初期同期実施の高速化が見込めます。
オリジナルVMへのインスタンスファイルリストアは今まではWindowsのみの対応となっておりましたが、Linuxであってもオリジナルへのファイルリストアが可能となりました。GUI上でリストア対象のLinuxファイルを選択し、認証情報を指定するだけで簡単に実施できます。
Zertoレプリケーションデータの長期保存用途の機能である、Long-term Retention(LTR)では、保存先としてAmazon S3やAzure BLOBなどのオブジェクトストレージを指定することもできます。Zerto 9.5ではこのLTR機能で、Azure BLOBを保存先として指定した際に、バックアップデータの不変性の設定を有効にすることが可能となりました。これにより、ランサムウェア対策としても活用することができます。
Zerto 9.5ではLTRリポジトリとして、Google Cloud Storageもサポートするようになりました。不変性に関しては現時点では対応外となっております。Zerto 9.5で対応しているLTRストレージは下記表にまとめています。
対応ストレージ | バックアップ | 不変性 | アーカイブ |
---|---|---|---|
NFS | ○ | ||
CIFS | ○ | ||
Data Domain | ○ | ||
ExaGrid | ○ | ||
StoreOnce | ○ | ||
AWS Storage Gateway | ○ | ||
Amazon S3 | ○ | ○ | ○ |
Google Cloud Storage | ○ (New!) | ||
Microsoft Azure Storage | ○ | ○ (New!) | ○ |
S3-Compatible Storage | ○ (New!) | ○ (New!) |