共通機能(応用)
データ保護を便利にするオプション機能
- ストレージスナップショット連携ストレージスナップショットを活用した、バックアップ・レプリケーション
- WAN環境の高速化キャッシュにより遠隔地へのデータ転送を高速化
- VMの自動復旧検証バックアップが正常に行われているかを自動検証
- 暗号化バックアップファイルをAES 256-bitで暗号化
- 複数拠点の一元管理複数拠点のジョブを一ヶ所で管理・実行・編集・レポート作成
- セルフサービス機能VMオーナーへのリストア委任管理者へのバックアップ委任
- 外部ツールとの連携プラグイン、APIによる外部ツールからのジョブ実行
ストレージスナップショットを利用したバックアップ・レプリケーション
VMwareEnterprise Plus
VMwareデータストアとなっているストレージのスナップショットを利用してバックアップ・レプリケーションが可能です。これにより仮想マシンの静止に必要となるVMwareスナップショットの保持を数秒から数十秒に抑えて、影響を最小限にした処理が可能です。通常のバックアップ・レプリケーションと同様にCBT(変更点追跡)機能が有効であるため、高速な増分バックアップ、レプリケーションを実施できます。
連携ストレージ
・Cisco HyperFlex
・Dell EMC SC Series
・Dell EMC VNX, VNX2, VNXe, Unity
・HPE 3PAR StoreServ
・HPE Primera
・HPE StoreVirtual (LeftHand / P4000 series), StoreVirtual VSA
・NetApp FAS/AFF, FlexArray (V-Series), ONTAP Edge/Select/Cloud VSA, IBM N series (FAS OEM)
・NetApp SolidFire/HCI
・Nimble Storage AF-Series, CS-Series
・IBM Spectrum Virtualize
・INFINIDAT Infinibox F-series
・Pure Storage FlashArray
・Huawei OceanStor
・DataCOre SANsymphony
・Tintri IntelliFlash
・Fujitsu ETERNUS DX/AF
2次ストレージへのスナップショットバックアップ
さらに、NetApp、HPE 3PAR、HPE Nimble、IBMなどの一部ストレージでは、Veeamでアプリケーションレベルの静止点を取得したストレージスナップショットを、ストレージ機能で2次ストレージにコピーする構成やコピーしたストレージスナップショットからバックアップし、災害対策(DR)に利用できます(NetAppの場合、SnapMirror、SnapVault)。また、Veeamを使用して、このスナップショットからVMやファイル単位のリストアも可能です。
参考記事:VMware環境データストアとして利用されるストレージとの連携機能まとめ
遠隔地へのデータ転送の高速化機能
Enterprise Plus
オフサイトへの2次バックアップやレプリケーションはリモートサイト間で大量のデータを移動する必要があり、ネットワーク帯域への負荷が心配になります。これを解決するために、VeeamはWAN上でのデータ転送を最適化するWAN高速化技術を提供しています。
転送するデータブロックのダイジェストとキャッシュを作成し、すでにキャッシュに保存されているデータブロックを使用することで、WAN越しに転送するデータブロックを軽減することができます。
VMに対するエージェントなしに通常のファイルコピーの50倍高速に転送可能です。
バックアップ・レプリカの自動復旧検証
EnterpriseEnterprise Plus
SureBackup/Replicaはバックアップ・レプリケーションが正確に行われているかを自動的に検証することができる機能です。ユーザの現状環境で利用可能なリソースを利用して、リカバリ検証プロセスを自動化して行い、バックアップの場合には分離された環境内に仮想マシンを作成し、バックアップファイルから直接、仮想マシンを起動させます。
仮想マシンをスタートさせ、OSをブートし、すべてが順調に稼動していることを確認することで、ユーザはアプリケーションが適切に機能していることと、データに欠損がないことを検証できます。
※SureReplicaはVMwareのみ
エンド to エンドの暗号化
Enterprise(一部)Enterprise Plus(一部)
暗号化は透過的に行われるため、組み込みの圧縮やWANアクセラレーションのデータ削減率に影響を与えません。
また、パスワード損失時の保護機能により、ITスタッフがバックアップ時に設定したパスワードを失ってしまった場合でもセキュリティを損なうことなく、パスワードを回復する機能をIT管理者に提供します。(Enterprise、Enteprise Plusエディション)
・組み込みのAES 256-bitの暗号化により、安全にエンドtoエンドなバックアップ
・ソース側での暗号化(データを読み取るプロキシでの暗号化)
・転送処理での暗号化(レプリケーションとクイックマイグレーションでのネットワークトラフィックの暗号化)
・保存時の暗号化(“ソース側”を介した暗号化またはテープの暗号化機能)
複数拠点のジョブを一元管理 ~Enterprise Manager~
Standard(一部制限)EnterpriseEnterprise Plus
Enterprise Managerは、複数のVeeamサーバで作成したジョブを単一のWebコンソールで管理、レポート作成するコンポーネントです。
バックアップとレプリケーションのジョブの実行や編集、クローンの作成ができるようになり、強化された通知とレポートのオプションを提供し、単一の管理ポイントとして機能します。
さらにバックアップ時にファイルのインデックスを作成したVM内のファイルを表示、検索できます。
ジョブの編集やクローンの作成は“Enterprise Edition”以上の機能となります。
参考記事: Veeam Backup Enterprise ManagerによるVeeam Backupサーバの統合管理
・バックアップステータスの表示
・ジョブの実行、停止
・VM、ファイル単位でのリストア -Enterprise以上-
・ジョブの編集、クローン -Enterprise以上-
各VMオーナーにリストアを委任、各組織の管理者にバックアップを委任
Enterprise Plus
リストア委任(Enterprise Managerのユーザ)
セルフサービスリストア機能を使用すると、Veeam Backup Enterprise Managerへログインする各ユーザにVMを制限し、リストア操作を委任することができます。また、ExchangeやMS SQLのアイテムをリストアする権限も委任可能です。リストアオペレータには内容を見せることなく、リストアのみが可能になります。
セルフサービス ファイル リストア ポータル(Windows VMオーナー)
Veeam管理者が権限の設定等を行わなくとも、自動的に各VMオーナのためのファイルリストア用のポータルを作成できます。VMオーナは仮想環境を意識せず、自身のゲストOSのファイルを簡単にリストアできます。
・バックアップ時に対象ゲストOSのローカルのAdministratorsグループにユーザが属しているかどうかでファイルリストアの権限を判別
・Microsoft Windowsのアクセス許可に基づき完全に委任を自動化
・対象ユーザはファイルのリストアと検索を専用のWebポータルから実施可能
・ポータルログオン時に自動的にリストア可能なVMのバックアップが選択されるため、ユーザはVM名を意識せずに利用可能
セルフサービス バックアップ ポータル(vSphere・vCloud Director)
vSphereユーザ用、vCD用のVeeamポータルサイトが組み込みで用意されており、ポータルにvSphere管理者やvCD組織管理者がvCDのネイティブの認証でログインできます。vSphereユーザは、ロールや権限、vCDは組織に基づいて特定のVMのみのバックアップやリストアを表示、管理することが出来ます。マルチテナントな環境でもそれぞれの管理者にバックアップを委任し、個別にユーザを構成するなどの手間なく、既存のvSphere環境、vCD環境にセルフサービスなバックアップ機能を提供できます。
外部ツールからVeeamのジョブを管理
vSphere Web ClientへのVeeamプラグイン
vSphere Web ClientにVeeam Backup & Replicationのプラグインをインストールすることで、バックアップに関する詳細情報を表示し、管理を容易にします。具体的にはジョブの実行結果や使用可能なストレージ容量、保護されたVMの統計情報を表示し、VeeamZIPやクイックバックアップ機能を使用して、簡易にバックアップを作成できます。
※VeeamZIP:VMのフルバックアップ機能
※クイックバックアップ:既存ジョブ内の一部VMの増分バックアップ機能
参考記事: vSphere Web Clientから簡単バックアップ
APIのサポート
Enterprise Plus(RESTful API)
Veeamは「PowerShell」と「RESTful API」をサポートしております。
Veeamで行える様々な操作をコマンドから実行できます。ジョブの自動化や既存のプログラムへの組み込みなどが可能です。
※RESTful APIはEnterprise Plusエディションで使用可能です。
※各コマンドの実行結果をサポートします。
スクリプトの作成や作成されたスクリプトの動作結果についてはサポートしておりませんので、ご了承ください。
Veeamデータ統合API
データ統合統合APIというコマンドを使用することで、バックアップ内の仮想ディスクをiSCSIで公開することが可能です。リストアを実施することなく、バックアップ内の本番環境のデータを参照できるため、様々な用途で活用できます。
例えば、Veeam以外のサードパーティー製品がVeeamのバックアップからデータを抽出し、データのマイニングや分類、セキュリティ分析、eDiscovery、データフォレンジックなどで利用できます。
参考記事:データ統合APIでバックアップを簡単活用