人事情報DWH(データウェアハウス)の構築に伴いPostgreSQLとクラウドに対応するDBMotoを採用。評価版利用時のタイムリーなサポートによりスムーズな導入が実現
会社設立 | 1999年4月1日 |
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資本金 | 90百万円 |
事業内容 | 人事・労務に関わる業務の請負 |
従業員数 | 81名 |
株主 | ソフトバンクグループ株式会社 100% |
ソフトバンクグループ各社に対して様々な人事サービスを提供している『SBアットワーク』は、業務効率化を図るために新たに人事情報DWH(データウェアハウス)を構築することになった。マスタDBと新規DBのレプリケーションソフトとしてDBMotoを採用。導入までのプロセスと実際の運用の感想をシステムサービス部の武田氏、岡田氏に伺った。
システムサービス部 武田氏
当社の重要業務の一つに、グループ企業の人事部に対する情報提供というものがあります。人事部が必要とするデータは、人や組織、勤怠や給与など様々です。当社では、お客様が求めている「こんな条件のデータが欲しい」というニーズに合わせて、データを抽出し、求められる形式に加工します。実はこの作業にこれまで大変な工数がかかっていたのです。一口にデータ抽出といっても、当社の最大顧客であるソフトバンク株式会社を例に挙げれば、正社員だけでも約2万人。正社員以外の雇用形態の方を含めるとそのデータ量はかなり膨大になります。時には特別な条件でのデータ抽出依頼もあり、既存の人事システムや要員では対応しきれないという課題を抱えていました。そこで、新たにデータ抽出に特化した人事情報DWHを立ち上げることになったのです。マスタDBはOracleでしたが、新システムは予算が限られていたため、新規クラウド環境にLinuxをインストールしてPostgreSQLで構築することに決定。人事情報という特性上、マスタDBとリアルタイムで情報を同期させたいと考え、レプリケーションソフトの検討も始めました。
システムサービス部 岡田氏
社内にはレプリケーションソフトの活用事例がなく、ネットを使って情報を収集するところからスタート。異種データベース連携が可能な製品でも、実はPostgreSQLに対応しているものは非常に少ないことがわかりました。「DBMoto」に関しては、直接クライムに問い合わせてPostgreSQLへの対応を確認。価格面でも他社製品の1/2~1/3程度に抑えられることが判明し、第一候補としてまずは評価版で動作検証を行うことにしました。
検証では、DBMoto以外に検索ソフトの動作も確認。検証を開始した昨年の6月時点では、まだ検索ソフトがPostgreSQLに対応していなかったため、とりあえずSQL Serverで動作を確認することになりました。その後、検索ソフトのバージョンアップを待って、PostgreSQLでの検証に移行。この検証期間中にDBMotoの方でエラーが発生したのですが、評価版にも関わらず、クライムの技術担当者が詳細な調査をしてくれました。そのおかげですべてのエラーの原因と対処法がクリアになり、本番環境へのDBMoto導入が決まりました。
元々、マスタDB側に何もいれないというのがレプリケーションソフトの必須要件でしたが、WindowsOSの中間サーバを利用するDBMotoの場合、マスタDBにもターゲットDB(人事情報DWH)にもエージェントをインストールする必要がありません。また、人事情報DWHの立ち上げの最大の目的は、業務の効率化です。そのため、レプリケーションソフトも運用の手間がかからないことが絶対条件でした。その点、DBMotoは導入してからはほとんど放置状態でも問題なく動作しています。ユーザーサイドで関数やスクリプトを組める機能も使い勝手がいいですね。GUIも日本語に対応しており、レプリケーションの進捗管理やアラートもテーブルごとに整理され分かりやすくて大変助かっています。
マスタDBの関係から最初はOracle製品を検討しましたが、クラウドへの対応、コスト面から考えても、結果的にDBMotoを採用して良かったと実感しています。
オンプレ環境とクラウド環境のリアルタイム連携
海外製品であるDBMotoは国内での実績がまだまだ少ないですが、従来の海外製品にありがちなサポートに対する不安は不要です。当社のケースでは、評価版利用時からクライムの技術担当者の協力を得て問題解決を図れたことが、導入につながりました。同社の技術ブログの充実度も魅力の一つ。ちょっとした疑問はブログでほとんど解消できます。 オープンソースであるPostgreSQLは、今後導入するユーザーが拡大することが確実視されています。そうは言ってもまだまだ事例が少ないのが現状です。評価版による検証作業が不可欠の状況の中で、評価版のサポートにも力を入れるクライムには安心感がありました。そういう観点からいっても、DBMotoは、サポート、機能、コストのどれをとっても非常に満足度が高い製品ですね。